1941

でっかいことやるアメリカ映画。「ジョーズ」「未知との遭遇」のスピルバーグがまたまた何かをたくらんでいるぞ!

1941年、アメリカが真珠湾攻撃を受けた日から6日後の12月13日のカリフォルニアを舞台に、勘違いから攻撃の目標となってしまったカリフォルニアの住民達の恐怖をコメディタッチで描いた作品。

1941年12月13日。大日本帝国海軍による真珠湾攻撃から6日後のロサンゼルス。早朝、ひとりの女の子が素っ裸で海に入ろうとすると辺りが急に騒がしくなり、突如潜望鏡が現れた。なんと大日本帝国軍の潜水艦が浮上してきたのだ!あんれまぁ〜ッ!しかし潜水艦はカリフォルニアではなく実際はハリウッドを目指していた。「映画の都ハリウッドを攻撃すればアメリカ野郎に一泡吹かせてやれる!」とハリウッドを攻撃目標にしたまでは良かったが、羅針盤の故障で司令官ミタムラ(三船敏郎)は進路を見失い、カリフォルニア沖まで来てしまっていたのだ。再びあんれまぁ〜ッ!クリスマス準備でただでさえ忙しいのに日本の海軍侵略かよ!忙しいんだよ!恐怖だよ!「真珠湾の次はロサンゼルスが標的にされる」と信じて疑わない戦闘機パイロットのワイルド・ビル・ケルソー(ジョン・ベルーシ)が乗り出すが、間違って味方の最新鋭機を撃ち落してしまったり、将校のフランク(ダン・エイクロイド)は無理やり沿岸の住宅地に高射砲を据えようとしたり。どこまでもおバカに続く騒動。果たしてこの街に平和は戻ってくるのか?


1980年春に公開された作品。従姉に無理やり引き摺られ観に行った。子供心に「世界のミフネがバカなことしてる!」と衝撃的だった。ダース・ベイダー役は断っておきながら、こんなおバカさ満載の作品には出演するのかよ!ある意味、アナタの審美眼にフォーリン・ラヴ。あるいは何も考えてないところがステキ。

とにかく。スピルバーグがフィルモグラフィーから消したくて堪らないこの作品。ミーは大好きですよ。観に行った時は「ジョン・ベルーシ?誰だよ、それ。こんな小太りおっちゃんには興味ないんだよ」状態でかなり行くのを渋ったワケですが、従姉に強制連行された。彼女は幼少のミーにこれっぽっちもお子様らしいものはチョイスせず、ふんだんに18禁じゃねぇのか疑惑の映画とか小説とかマンガを与えてくれた素晴らしい女性。彼女のおかげで今のミーがあるといっても過言ではない。幸か不幸かは別として。

で、内容。え〜と。内容なんてないに等しいです。「ジョーズ」、「未知との遭遇」でバカ儲けしたスピルバーグが巨額の制作費をかけて徹底的に破壊とバカ騒ぎを尽くしたスラップスティックです。デモ、展開に緩急がないのでどんどん感覚が麻痺してきて面白いのか笑えるシーンなのか判らなくなってくるんですが。コメディとしてはなんだかなぁだけど、とにかく金はかかってる。おバカ映画のために湯水のごとく金を使ってますなぁというトコは楽しめるかも。あ、そういえば「博士の異常な愛情」を観た時に何故かこの作品を思い出した。何故だ?確かに戦争をテーマにしたコメディではあるケド、出来は雲泥の差だぞと疑問に思ってた。で、感想を書くためにキャストとかを調べてたら、この作品にもスリム・ピケンズ出てるし。そういえば「博士の異常な愛情」を彷彿とさせるシーンがあったような。もしかしてリスペクトしてたのか?うん、片腹痛いぞ♪

全然、褒めてないですが実はこの作品が大好きだったりする。ホントですよ?8月にDVDが発売されると知り、一も二もなく予約しちゃいましたから。あ〜発売が楽しみだ。ということでスピルバーグもこんなアホな映画を作ってたのねと興味のある方は是非、ご鑑賞を。
1979年/アメリカ/118分/監督:スティーヴン・スピルバーグ
1941
2008.06.08記

「司令官の好きな映画はダンボ」
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