AKIRA

近未来の東京を舞台に、謎の存在“アキラ”を巡って、暴走族、軍隊、ゲリラ、宗教団体の戦いを描いたアニメ。

1988年7月。東京で核爆発が発生、第3次世界大戦が勃発した。そして31年後、2019年。東京湾上に構築されたメガロポリス・ネオ東京は、翌年にオリンピック開催を控え、かつての繁栄を取り戻しつつあった。ある夜、ネオ東京郊外の閉鎖された高速道路を疾走するバイクの一団があった。金田をリ一ダーとする職業訓練高校の生徒達。先頭を走っていた鉄雄は突然現れた、掌に26と記す奇妙な小男を避けきれずに転倒、負傷する。この26号=タカシは、軍隊と対立するゲリラが求める軍事機密“アキラ”と間違われ、軍のラボから連れ出され、追われていたのだ。タカシと鉄雄は直ちに現れた軍隊のヘリに収容され飛び去ってしまう。

翌日、警官に取調べを受けた金田達は少女ゲリラ、ケイと知り合う。彼女もアキラを追っていたのだ。その頃、鉄雄は軍のラボで強力な薬を連続投与されていた。幻覚とも現実ともつかぬ不思議な現象に悩まされる鉄雄。絶え間なく続く頭痛。そして鉄雄は自分の中で不思議な力が覚醒をはじめたことに気づくが…


数年ぶりに鑑賞。1988年公開の作品ですが、色褪せませんなぁ。原作のストーリー展開とは若干違い、劇場版は金田と鉄雄のケンカが主だったり。彼らにとっては世の中がどうなろうが、軍隊とか政治家とか関係ないのですよ。誰よりも強く、そして認めてもらいたい。エヘッ、単純なミーとしてこういう直球勝負なお話しの方が脳に染み込むので嬉しいワ。何より金田がイイわよ!あんな男の子だったら、少々頭が悪かろうが素行不良だろうが構わないわよ!カワイイッ。ミーも金田のバイクに乗って疾走したいッ。山形も甲斐くんもカワイイ!あ、デモ女の子がことごとく魅力ナシなのは何故?カオリもケイも女の子っぽくない。鉄雄がカオリに金田がケイに拘る理由がワカラン。ま、それはおいといて。

冒頭の闇の中、疾走するバイク。テールランプの残像。そして芸能山城組の音楽。疾走感と相まって得も言われぬ興奮度。堪らん。政治家たちの思惑、軍とゲリラの抗争。アキラの覚醒を予言する新興宗教団体の教祖。そして超能力に目覚めていく鉄雄。図らずも手に入れてしまった強大な力。そしてその力を自らコントロール出来なくなる恐怖。クライマックスは暴走気味というかまさに肥大化というか。原作とはエンディングがかなり趣が異なりますが、まぁヨイ。

綿密に描き込まれた各カット、スピード感溢れる展開。走り続ける金田。暴走し、やがては歯止めがきかなくなる鉄雄。破壊、再生。何度観ても興奮してしまうSFアニメのお気に入り作品デス。
1988年/日本/124分/監督:大友克洋
AKIRA

「“さん”をつけろよッ!デコスケ野郎!」
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