アリス・イン・ワンダーランド

世界はもう、マトモではいられない…。

1855年、ロンドン。6歳のアリス・キングスレーは夜毎見る不思議な生き物が登場する奇妙な夢に自身の正気を疑い、怯えていた。だが、そんなアリスに父チャールズは優しく答える。“優れた人はみな頭が変だよ”

13年後、父は他界し、想像力豊かな美しい19歳の娘に成長したアリス(ミア・ワシコウスカ)は、パーティの席上で退屈な男へイミッシュ(レオ・ビル)に求婚されるが、困惑してその場から逃げ出してしまう。庭を駆ける彼女の目に映ったのは懐中時計をぶら下げた白うさぎ。アリスは白うさぎを追って、大きな穴に転がり落ちる。そこは不思議の国。アリスが出会うのは奇妙な住人たちばかり。アリスに哲学的な問いを投げかける芋虫のアブソレム、自在に姿を消すことの出来るチェシャ猫、そしてアリスを待ち続けていたという謎の男マッドハッター(ジョニー・デップ)。アンダーランドと呼ばれるその国の住人は、残忍な赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)による恐怖政治に怯え、そんな暗黒時代を終わらせると預言された救世主の出現を待っていた。その救世主の名はアリス─


パンフレットがこの上なくラヴリーでした。3D上映ってことでもらった3Dメガネ入れも、まっことゴスなカワイさ満点デシタ。以上。

うむ、早い。いつも以上に短小。もう観たのって既に半年近く前だし。DVDも買ったケド、鑑賞しないまま知り合いに貸しちゃったし。あらすじなんか全然思い出せなくて、ほぼパンフ丸写しですからね。それじゃ、そういうことで〜。

いやマテ。ココで負けてはいかん。頑張れKOROたん。一応、映画感想がメインのサイトのはずッ!記憶を総動員して書け!書くんだ!

…え〜と赤の女王のルージュの塗り方に拘りを感じマシタ。白の女王よりも彼女の方がミーは友達になれると思ったりシマシタ。意外とカワイイ女だぜ?いや、アン・ハサウェイの白の女王っぷりは堂に入ったもんでしたよ。これが正しいアン・ハサウェイの使用法とでもいいましょうか。彼女の作り物っぽい容貌が見事にバートン版ワンダーランドの世界観にマッチしておりマシタ。

デモね、KORO的にはなんだか白の女王より己が欲望に忠実な赤の女王の方が純粋でカワイイ女に映ったわ。白の女王は天使の笑みの下にドス黒いもんを隠してそうな気がした。ま、多分ミーがアン・ハサウェイに対して偏見持ってるからでしょうケドね。このお姉ちゃん、本気で自分をお姫様だと思ってんじゃないのかと。ミーの偏見はおいといて。

主演のミア・ワシコウスカ。キレイな顔なんだけど、どっちかというと美少年顔。ついでに顔デカい。仕方ないっちゃ、ないんだけど、ヘレナ・ボナム=カーターとアン・ハサウェイに喰われまくり。ジョニデも「アンタはジョニデじゃなくてティム・バートンだろッ」とツッコミたくなるほど巨大化してて、びっくりした。あの太さっぷりもCGであって欲しい。だって、どう見ても5頭身くらいしかなかったもん。

3D版を鑑賞したワケですが、はっきりいって要らないんじゃないかと。あんまり効果は感じられマセンでしたわ。未だに「アバター」鑑賞時の奥行き感のある3Dっぷりの驚きといいますか、感銘度合いが忘れられマセンので、とりあえず3D版にしとけみたいな作品にはどうも否定的。正しい使われ方をされてる作品もあると思うケド、この作品は2Dで充分だったと思う。序盤の穴に落ちるトコやクライマックス部分の戦闘シーンなどはそれなりに3D効果はありはしましたが。

それにしても一番の問題はストーリー。一体ナニをテーマにしてるのか、全然判んないわよ。どう考えても「少女が大人になる」つ〜のがテーマだと思うんだけど、それが明確じゃない。編集がマズいのか、どうにもストーリー展開がブツ切りで入り込めなかったというのが正直なトコロ。全世界で興行収入が10億ドルを超えたらしいケド、KORO的は“どうしてそこまで?”というのが正直な感想ですわ。

アリスを題材にした映画をティム・バートンが作るってコトに期待しすぎたせいなのか。なんつ〜か、ホントにこれってティム・バートン?みたいな。毒気が薄かったわぁ。そして異形のものを愛していたはずのバートンなのに、この作品ではその愛が感じられなかったわ。ゼッタイ白の女王の方が無慈悲だと思うに一票を投じたい。特に後半部分のテキトーっぷりにKOROちゃん、口あんぐりだったわ。どうしたんだ、ティム・バートン。

映像は確かにキレイだし、ティム・バートンらしい世界観を感じられるシーンも多々ありはしたが、原作を愛しているのなら、もっと変態的で過剰な愛が迸っている作品にして欲しかったなぁ。ミーは“アリス・イン・バートンランド”を楽しみにしていたのですが。そこは大人の事情が絡んでくるのでしょうが。ディズニー作品ですしね。そこそこ楽しめる作品ではあったが、ティム・バートンに安定感ある作風なんて望んでない。
2010年/アメリカ/109分/監督:ティム・バートン
ALICE IN WONDERLAND
2010.09.12記

「ファッターワッケン」
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