暗殺者

殺しの達人VS挑戦者。世界一危険な男が、決まる瞬間。

新旧2人の暗殺者同士の死闘をハードボイルド・タッチで描いたサスペンス・アクション。

超一流の暗殺者、ロバート・ラス(シルヴェスター・スタローン)は長年の殺し屋稼業に嫌気がさし、引退を考えていた。正体不明の雇い主(ザ・コントラクター)から電子メールで富豪ブランチの暗殺指令を受けた彼はこれが最後の仕事と引き受ける。だが謎の若い男がブランチを射殺し、警察に逮捕された。男は連行中に逃亡するが、タクシー運転手を装って網を張ったラスは首尾よくその男を拾う。その男はミゲル・ベイン(アントニオ・バンデラス)。ラスを殺し屋ナンバー1の座から引きずり下ろしトップの座に着こうと考えている野心満々の若手暗殺者。雇い主から次なる指令がラスの元に届くも、またもベインに先手を打たれてしまう。

このヤロウ!まだまだ俺はアクション界のスーパースターだッ!引き摺り下ろせるもんなら下ろしてみろッ!スタVSバンの暑苦しく濃い男同士のガチンコ勝負の結末は如何に?


長年の殺し屋稼業に嫌気がさして引退を考えている男、スタローンと彼を追い落としてトップの座につこうと考えている若手殺し屋バンちゃんの熱き戦いデス。主演2人の顔はとてつもなく濃いですが、作品の内容自体はいたってフツー。まぁ割とスタローン主演の作品にしては脚本がヨカッタような気もする。邦題が安直なのは、なんだかなぁだけど。まぁ原題通りにしてもブリジット・フォンダ主演の「アサシン」とかぶっちゃうか。しかし、どうも感想を書こうとすると微妙に同じスタローン主演の「スペシャリスト」とイメージがダブり、あれ?シャロン・ストーンがハッカー役だったっけ?とか、それとも正体不明の雇い主だったか?と激しく混同。どちらの作品もスタローンが世を忍びながら、裏稼業に疲れ果てた中年のおっさんを淋しげに演じてて意外と好き。

あ、バンちゃん。若いねぇ。やんちゃだねぇ。濃いねぇ。「デスペラード」とほぼ同時期の作品なのに、妙に若く見えるのは何故?スタがやたら中年の悲哀を漂わせてるせいか?アクション映画脱皮を図りたいけど、うまくいかないスタローンと若手のいないアクション俳優の中で輝いてる男バンデラス(当時)の新旧対決というカンジがして、なんとなく内容にリアルさが増してるような気がした。余計なお世話か?

内容的には、もう単純すぎるくらいに単純。スタローンの仕事を邪魔しまくるバンちゃん、バンちゃんに邪魔されるは命狙われるわでウザいスタローン。華を添える意味かジュリアン・ムーアが女ハッカー役で出ていますが、ミーがラスだったら彼女のことはほっとく。絶対助けない。可愛くない。キレイでもない。なんかシワシワで、キレイなお姉さん好きKOROのハートをこれぽっちもノックしないのよねぇ。それに天才ハッカーにも見えないし。というか、ジュリアン・ムーアって仕事を選んでるようで意外と何でもアリだな。ガス・ヴァン・サント版「サイコ」とか「フォーガットン」とか。

スタローンが嫌いな人もバンちゃんが濃くてダメだって人もスタローンの苦悩に満ちた悲哀たっぷり、だけど何故か1の殺し屋に見えない演技を是非一度ご覧クダサイ。バンちゃんの元気あり余ってます演技もいいですよ。
1995年/アメリカ/133分/監督:リチャード・ドナー
ASSASSINS

「スタローンがパソコンを扱うシーンも悲哀に満ちてる」
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