SF/ボディ・スナッチャー

サンフランシスコを舞台に、宇宙からの侵略者が次々と友人や隣人と入れ替わっていく恐怖を描くSFサスペンス。

サンフランシスコの州公衆衛生調査官のマシュー(ドナルド・サザーランド)は、ある日、同僚のエリザベス(ブルック・アダムス)から奇妙な相談を受ける。彼女の恋人で歯科医のジェフリー(アート・ヒンドル)が朝、目覚めると以前の彼とは全く別人のようになってしまったと。ほんの一時的なもので、心配するほどのことではないとエリザベスを慰めるマシューだったが、行きつけのクリーニング店の主人からも、同じように妻が別人のようになったと訴えられた。エリザベスを診てもらうためにマシューは友人である精神病理学者キブナー(レナード・ニモイ)を訪ねるが、そこで彼女と同じように夫や妻が別人になったと訴える患者であふれていることを目の当たりにし、ただごとではないことを確信する。しかし、何かの伝染病ではないのかと疑うマシューにキブナーは単なる幻覚に過ぎないと請合わない。同じ頃、マシューの友人、ジャック(ジェフ・ゴールドブラム)が奇妙な繭に包まれた自分そっくりの死体をみつける。ジャックが鼻血を流すと、その死体からも鼻血がッ!

危機!危機!人類の危機!無表情で植物の鉢を持ってる人は危険だよ!


「ぼぇ〜〜〜〜ッ!」。ミーの濁った耳には劇中の侵略者が発する叫び声がこう聞こえるのです。あの声だけで眩暈なのです。特に凝った特撮などはない作品ですが、コワイッ。だって主役がドナルド・サザーランドで共演がジェフ・ゴールドブラムにレナード・ニモイ。濃すぎるにも程があるわッ。どう考えても一癖も二癖もありそうなキャスティング。ドナルド・サザーランドがくるくるパーマで頑張ってマス。異常に厳しい公衆衛生官デス。スープ?をこねくりまわして見つけた小さな物体を「ネズミのフンだ!」と超断言。レストランのオーナーが「ケイパーです」と言い張っても、「じゃ、食ってみろッ!」と妙に血走った眼で詰め寄りマス。はじまって5分で既にマシューが侵略されてるのかと思いました。まぁ、それはおいといて。

「ぼえ〜〜〜〜ッ!」ですよ。ヒタヒタと忍び寄る恐怖。エンドウ豆みたいな植物が怖くてたまりませんよ。そしてクライマックスの垂れ乳&ベロ出し奇声がトラウマものの怖さですよ!ついでにワ○毛のおまけつき。変なサービス精神満載です。嬉しくないケド。何故かミーが書くとお笑い系に感じられるのは、ほんの錯覚です。若しくは既にユーは侵略されかけてるのだよ!この作品がコワクないなんて感情が欠如した侵略者にちがいない!寝ちゃダメだ!寝るんぢゃな〜〜いッ!

かなり錯乱状態デス。書いてるうちにラストシーンを思い出して絶望しかけマシタ。あれはコワい。しかし、マシューはエラい。どんなに絶望的でも決して最後まであきらめない。必死に友を守り、生き抜こうとする姿にくるくるパーマも頑張る時は頑張るんだねぇと違った方向で感動しましたヨ。それだけにあのラストはショッキング。久々に夜中に1人で鑑賞したのを後悔した作品デス。

この作品は1978年の作品でリメイクもの。オリジナルは劇場未公開ながら、高い評価を得ているらしいドン・シーゲル監督の「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」。未見なので鑑賞したいがDVDは6,000円。高ッ。原作はジャック・フィニィの「盗まれた街」。1993年と2007年にもリメイクされてマス。因みに2007年にリメイクされた「インベージョン」はニコール・キッドマン主演。なんか原作では男性だった浅川が映画化されたら、女性になった「リング」臭がするのはミーの気のせいか?未鑑賞なので、なんとも言えませんが。

強調されたノイズ音、寒々しい街並み、静かに侵食されていく人々。侵略モノでは、かなりオススメの傑作です。
1978年/アメリカ/115分/監督:フィリップ・カウフマン
INVASION OF THE BODY SNATCHERS
2008.01.24記

「人面犬」
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