目を覚ませナンシー!眠ると奴がやってくる!
人の夢に住む鋼鉄の爪を持つ殺人鬼フレディ。彼に夢の中で殺されるとホントに死んでしまうのだ。睡魔と死の恐怖に怯える少女とフレディの死闘を描いたホラーの傑作。
同じ高校に通うナンシー(へザー・ランゲンカンプ)とティナ(アマンダ・ワイス)は親友。皆と同じように高校生活をエンジョイしていた。しかし、近頃ティナは毎晩のように悪夢にうなされていた。夢には鋼鉄の爪を持った殺人鬼が必ず現われるのだ。そして実はナンシーもティナと同じ悪夢に悩まされていたのだ。ある日ナンシーのボーイフレンドのグレン(ジョニー・デップ)とティナのボーイフレンドのロッドを含む4人でティナの家に集まった時、事件は起きた。寝室に消えたティナとロッド。「わぁぁぁ〜ッ!」…家中に響き渡るロッドの叫び声。驚いたナンシーが部屋に駆けつけると、そこにはティナ変わり果てた姿が。
ティナ殺害の容疑でロッドはナンシーの父であるトンプソン警部(ジョン・サクソン)に逮捕される。その後もナンシーの悪夢は続いた。夢の中にはティナも現われ、何かを訴えようとしている。目を覚ますと夢の中で負ったはずの傷がしっかりとナンシーの体に残っていた…。眠っちゃいけない!眠っちゃいけない!眠ってはいけないナンシー!
ナンシーが眠ってはいけないと思いつつ、バスタブの中でウトウト。すると彼女の足の間からフレディの鋼鉄の爪が音もなく現れるシーン。はっきりいってもっと幼少の頃に観てたら、確実にトラウマもの。デモKOROちゃん。公開時にはおこちゃまではなかったし、すでにお姉ちゃん好きだったのでフレディの鋼鉄の爪よりも泡がジャマでお嬢ちゃんの裸体がこれっぽっちも見えんわ!ということに気を取られてたり←アホ。
しかし。夢の中から殺人鬼が現れるという発想が当時は大胆かつ新鮮で「新しいタイプのホラーだね!ウホッ!」と嬉しくなっちゃいましたよ。フレディのヴィジュアルもヨイ。緑と赤の縞のシャツがカワイイ。赤く焼け爛れた顔さえ、ラブリィに見えてきちゃいますよ。何よりフレディの性格がヨイ。冷徹で知能犯。人間の恐怖心を巧みに操って更なる恐怖を与えて惨殺。アンタ、やるねぇ。
人は眠らずには生きていけない。夢の中はある意味囚われの場所。逃げられない恐怖。眠ってはいけない、眠ってはいけない。居眠りでもしようものなら浴室だろうが学校だろうがフレディは情け容赦なく襲い掛かってくる。眠ってはいけない、眠ってはいけない。…まぁ確かにこの作品を観てしばらくは眠るのが怖かったデス。鑑賞した映画とかに影響されやすい性格なので、素晴らしくホラーな夢を見そうな予感満載だったので。
ヒットしたのでその後続編が何本か作られたケド、1作目だけで充分かと。回を追うごとにフレディの性格がお茶目になっていくのがイヤ。
1984年/アメリカ/91分/監督:ウェス・クレイヴン
A NIGHTMARE ON ELM STREET