イノセンス

イノセンス それは、いのち。

人々が電脳化され、肉体の機械化(義体化)も進み、人とサイボーグ、ロボットが共存する、2032年の日本。続発するテロ犯罪を取り締まる政府直属の機関・公安九課の刑事バトーは、その身体ほとんどが義体化されたサイボーグで、純粋な部分としてわずかな脳とゴースト、そして草薙素子の記憶のみを残していた。ある日、暴走した少女型の愛玩用ロボットが所有者を惨殺する事件が発生。相棒トグサと共に捜査に乗り出すバトー。電脳ネットワークを駆使して、自分の「脳」を攻撃する謎のハッカーの妨害に苦しみながら、バトーは事件の真相に近づいていくが…。

「ネットは広大だわ」という言葉を残し、ネットと融合し姿を消した草薙素子。それから3年。公安九課では失踪扱いのままになっている素子を未だ想い続けるバトーはロクス・ソルス社製の愛玩用ロボットが突如、暴走し所有者を惨殺した上に自壊する事件の捜査を担当することになる。事件を追ううちに択捉経済特区に辿り着くバトーだったが、そこで彼はロクス・ソルス社と通じた凄腕ハッカー、キムにより電脳をハッキングされ、様々な疑似体験に誘い込まれるトラップに陥る。キムのトラップをかいくぐり、バトーは真実に辿り着けるのか?


あぁ、バトーだわ!トグサだわ!荒巻にイシカワもいるわよ!久しぶりですなぁ。しかし微妙にバトーが老けてるのか気のせい?義体なのに年取るの?まぁそれはおいといて。とにかくバトーなのよッ!ステキ。押井監督は続編ではないとおしゃっていたような気がしますが、内容はとことん攻殻ですなぁ。難解用語満載ですなぁ。ほとんど聞き逃しましたが、序盤でバトーとトグサが所轄署に訪れた時に刑事が嫌味たっぷりに「柿も青いうちは鴉も突つき不申候。旨くなると寄ってきやがる」の台詞だけは聞き取れた。そのあとのシチュエーションもリアルで面白かった。それと自壊したアンドロイドの暴走理由や、人形と人間の関係について自説を披露する検死官ハラウェイが出番は少ないが、けっこう好きなキャラクターだったので彼女の言葉もほとんどが理解する前に次のセリフになっちゃうのはまいっちんぐ。「ちょっと欄外に補足説明出してよ!」とか思ったり。ご老体は動体視力も鈍いがヒアリング能力も衰えてるのだよ。頼むで、ホンマに。あ、そうそう。お笑い要素がほとんどない当作品ですが、暴力団・紅塵会の下っ端が着てたTシャツが笑えた。ちょっと欲しいかも。外出着にする勇気はないケド。

それにしても。映像は圧倒されるばかりの美しさ。オープニングのガイノイドの眼球に表示される文字にまず驚いた。中でも中盤辺りに登場する祭りの物量は圧巻。しかしバトーの歩き方には違和感を覚えた。走るシーンなんてスティーヴン・セガールかと思った。走るんじゃな〜い!セガール!

エンディングはなんとなく予想できたというか。ゴースト○○○○ですか、そうですか。○○も絶対出てくるはずよ!と思ったら、やっぱり登場。その時のバトーの仕草がなんとなく前作(になるのかな?)のあるシーンを彷彿とさせますなぁ。ラストは○○が大活躍するという展開を望んでいた観客もいたかもしれないケド、ミーはあれで良かったと思う。

「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を観てなくても充分楽しめると言われてるようですが、やっぱり観といた方がもっと理解できるかと。
2004年/日本/99分/監督:押井守
INNOCENCE

「孤独に歩め。悪をなさず、求めるところは少なく。林の中の象のように」
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