インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

勇気があるなら、聞かせてあげよう。僕たちの愛のすべてを…。

吸血鬼レスタトの手にかかり、自らも不老不死となった青年の数奇な運命を描いたゴシック・ホラー。

現代のサンフランシスコのある場所で。ジャーナリストのマロイ(クリスチャン・スレーター)は美青年ルイ(ブラッド・ピット)へのインタビューを始める。「私はヴァンパイアだ」と語り始めるルイ。そして200年に渡る彼の半生は驚くべきものだった。

18世紀末のニューオーリンズ。農場主のルイは最愛の妻と娘を同時に亡くし、絶望の底で苦しんでいた。そんな彼の前に1人の美貌の男が現れる。レスタト(トム・クルーズ)と名乗るその男の正体は吸血鬼だった。レスタトは繊細な魂の持ち主であるルイに興味を覚え、彼の首筋に牙を立て選択を迫る。「このまま死んでいくか、それとも永遠の命を得て共に生きるか」と。永遠の命を共にすることを選ぶルイ。レスタトに生き血を吸われたルイもまた吸血鬼となってしまう。しかし欲求に忠実で容赦なく人を襲う冷酷なレスタトと違い、人間的な良心を捨てきれないルイは他人の命を奪って生きることに耐えられなかった。そして両親をペストで失ったクローディア(キルスティン・ダンスト)という少女に出会い…


吸血鬼役にブラピ、トムちんにアントニオ・バンデラスと今では考えられないキャストです。公開当時はブラピやトム・クルーズ目当ての観客がワンサカ劇場に押しかけたのかなぁ。ミーはブラピもトムちんにも食指が動かなかったので観に行かなかったケド。ついでに当時はバンちゃまもまだ無名に近かったし。公開から数年後にゴシック好きの友達にせがまれ、一緒にDVDで観た。えぇ〜、トムちんがヴァンパイアぁ〜?とか思いながら。

ところがどっこい。ブラピよりもトムちんの方がお美しいですよッ。白塗りメイクが似合ってますよ。対してブラピは全然お美しくない。どうもクラシカルな衣装や雰囲気では浮いてしまうような。なんか顔の輪郭が美しくないなぁと思った。原作者のアン・ライスも当初はトムちんがレスタト役だなんてイメージに合わないッと憤慨したが、出来上がった作品を観た途端、トムちんを絶賛したとかしないとか。ヴァンパイアにしちゃ、ちょっと泥臭いような気もするがバンちゃまもいい。しかし、ブラピは可哀想なくらいお間抜けにしか見えない。品がないというか。

そしてキルスティン・ダンスト。こんな可愛い少女がどこをどう間違えて成長したらイカツイ顔のお姉ちゃんになってしまうのかと真剣に問いかけたいくらいの美少女ぶりですよ。そしてブラピを完全に食ってる演技派ぶりですよ。クローディアの奔放なまでの欲求と瞳の奥に光る冥い炎に参りましたヨ。

衣装や背景が「あんれま〜ッ」と驚嘆するくらいステキだし、お耽美なトムちんも意外にいけるのに、ストーリー展開がやや早くてついていけなかったのが残念。もう少しひとつひとつのエピソードを掘り下げて描いていただきたかった。

妖しくてグロい映像満載。ブラピやトムちんになら血を吸われてもいい!という方は必見。ニヤリとしながらブチっと音をたてつつ、肩口に噛みつくシーンがエロでヨイ。
1994年/アメリカ/126分/監督:ニール・ジョーダン
INTERVIEW WITH THE VAMPIRE: THE VAMPIRE CHRONICLES

「ぼく吸血鬼なんだよ!インタビューして〜ん♪っていう奴が来たら普通は病院送りだと思う」
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