アイアンマン

装着せよ──強き自分

マーヴェル・コミックの人気キャラクターを実写映画化。巨大軍事企業の経営者で天才発明家でもある主人公がテロリストに捕らわれ、自身が開発したミサイルの組み立てを強要された経験から、自社兵器の悪用を食い止めることを決意。自ら開発したパワードスーツを身に纏い、正義のために戦う姿を描く。

巨大軍事企業「スターク・インダストリーズ」社のCEOで天才発明家でもあるトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、自らが開発したクラスター型ミサイル“ジェリコ”のプレゼンのためにアフガニスタン在留のアメリカ空軍を訪問する。しかし、プレゼンのさなかに現地のテロリスト集団の襲撃を受けて拉致拘束されてしまう。

テロリストのアジトで目覚めたトニーの胸には車載用バッテリーに繋がった電磁石が取り付けられていた。襲撃の際に受けたミサイル爆発の衝撃で飛び散った破片がトニーの心臓周辺に突き刺さり、電磁石でその破片を引き留めておかなければ1週間で命を落としてしまうというのだ。無様な自分の姿に愕然とするトニー。そんな彼にテロリストがつきつけた解放の条件とは“ジェリコ”の組み立て。組み立てが完成すれば、殺されると悟ったトニーは同じく捕らわれの身のインセン博士(ショーン・トーブ)の協力を得て、バッテリーを必要としない生命維持装置“アーク・リアクター”の小型版とそれに連動する鉄製のパワードスーツを完成させる。トニーは逃げ延びる道を選んだのだ。

そして決行の日。パワードスーツを故障させながらも脱出に成功するトニー。空軍の捜索隊に無事に保護され、親友であるアメリカ空軍中佐のローディ(テレンス・ハワード)、優秀な秘書であるペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)、スタークの父親の代から会社を支える重役のオバディア(ジェフ・ブリッジス)らに温かく迎えられたトニーだったが、自社が開発した兵器がテロリストらに横流しされているショックは大きかった。助かった命をテロ撲滅に捧げることを誓ったトニーは持てる才能をフル動員し初期型よりもさらに強固で高性能なパワードスーツの開発に心血を注ぐのだが…


うひょ〜ッ!ロバート・ダウニー・Jrがエラくカッコイィじゃねぇか!ドえらく男前じゃないか!一時期のたるみきった肉体はどこへやら。冴えない風貌もあっちの方へ。見事に復活してくれたよ!嬉しいじゃありマセンか。元々、演技派だったけど一皮も二皮も剥けたな。アンタ役者だねぇ。40歳過ぎのおっさんヒーロー誕生ですよ。老け過ぎだろうが構うもんか。辛酸なめた彼のようなおっさんの方がスタークのキャラに味が出るってもんよ!ひょんなことから手首から糸が出ちゃいマシタなボクとは違うのだよ!いや、クモ男も好きですけどね。デモ、おっさんヒーローのフェロモンには敵わん。これからはおっさんスーパーヒーローの時代だな!同じ大富豪ヒーローのバットマンのストイックぶりと対極なスタークの陽気で女好きでアメリカンなおっさんヒーローぶりに萌え萌え。いいぞ!スターク!流し目で妊娠しそうな勢いでセクシーだぞ!一夜妻でもいいから付き合いたいぞ!

興奮しすぎた。ロバート・ダウニー・Jrがカッコ良過ぎるからだ。責任取って頂戴。ま、責任問題はおいといて。この作品。肝心のアイアンマンの活躍ぶりは実は大して多くなかったりする。パワードスーツ製作の過程がメインだったりする。あくまでもアイアンマン誕生秘話。これからの展開をお楽しみに!みたいな。しかし、このパワードスーツ製作の過程がやたらとオモロイ。J.A.R.V.I.S.(ジャーヴィス)と呼ばれるスタークが開発した人工知能との掛け合いや、スタークに「不器用」と罵られながらも健気に働く多機能アームちゃんの献身ぶりがいとおかし。このアームちゃんがイイ仕事してくれるんだよ。クモ男のヴィラン、ドック・オクのアームちゃん以上にグッボーイですよ。ミーもあんなアームちゃんが欲しい。

ケロヨン・パルトロー。彼女が出てる作品は高確率で途中で寝てしまうケロヨン拒否症の気があるミーですが、今回はそれほど鼻につかなかったので滞りなく最後まで鑑賞出来た。あぁ、いかにも出来る秘書ってカンジだね。ボスの遊び相手のお世話をマユ一つ動かさずにこなす有能な秘書役がお似合いだね。え?別に偏見とか入ってマセンよ?デモ、パーティ会場でのケロヨンを「美しい」と思うスタークの心情には賛同出来ませんケドね!あの顔も身体も平坦なケロヨンのどこが美しいんだ!ミーはゴージャス派だ!くどいくらいに濃いべっぴんさんが好きなんだ!ケロヨンのどこがお好みじゃないのか、しばし考えてみる。カエル顔なトコ?薄っぺらい唇?いや、演技は上手いと思うんだけどね。KORO的に彼女には華が感じられないワケ。あぁッ!迂闊にもケロヨンに300文字以上も費やしちゃったわよ!まったく。

オバディア役をジェフ・ブリッジスが演じてるというのにエンド・クレジットまで気付かなかったのも迂闊。やたらとでっぷりしてるし、ツルッパゲだし。「ブローン・アウェイ/復讐の序曲」や「隣人は静かに笑う」から、そりゃ10年以上経ってるけども。確かに60歳近いワケだけども。あまりに見事なハゲっぷりに全然気付かなかったよ。アレは自前じゃないよね?

約2時間の上映時間のうち、半分以上はパワードスーツの製作に終始してんじゃないのかと思われるので、ド派手なアクションてんこ盛りを期待して観ると肩透かしを食らうかもしれませんがミーは充分、楽しめマシタ。ガシャンガシャンと動く初代パワードスーツは「ロボコップ?」と見間違えそうな造型。最新型はう〜ん、正直カッコいいか?配色がクドくないか?と若干、疑問は残りますが圧倒的なパワーに感服。続編が楽しみですわ。
2008年/アメリカ/125分/監督:ジョン・ファヴロー
IRON MAN
2008.12.30記

「エンドロールの後に続きがありますというテロップに驚いた」
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