オーメン

6月6日6時。2人の子が生まれ、1人が死んだ…。それがオーメンの始まりだった。

6月6日午前6時。ローマの産院でアメリカ外交官ロバート・ソーン(グレゴリー・ペック)の妻キャサリン(リー・レミック)は男の子を出産するが、その子は生まれて間もなく死んでしまう。長年待ち望んでいた子供が死んでしまったなどとは妻に口が裂けても言えない。思い悩むロバートに産院で知り合った神父が同日同時刻に生まれたという男の子を養子にしてはどうかと勧めてきた。その子の母は産後すぐに死んでしまい、身寄りもないという。ロバートは妻にそのいきさつを話さず、その赤ん坊を我が子としてダミアンと名づけ育てることにする。

やがて、ロバートは駐英大使としてロンドンに栄転。しかしダミアンの5歳の誕生日パーティで、ダミアンの若い乳母が出席者の目前で屋上から「ダミアン見て!」と叫び、首を吊って死んだのを発端にロバートの周りでは奇怪な出来事が続出する。


「エクソシスト」と並んで大作オカルトとして名高い作品です。子供の頃はあまりの怖さに夜尿症モノだったのに改めて観るとさほど怖くない(ミーが荒んだということか?)ですが、雰囲気が素晴らしいッ!ジェリー・ゴールドスミスのスコアも素晴らしい!寒々とした映像にマッチした悪魔の聖歌隊の歌声。ひぃぃぃ〜、歌声でこんなに寒気が走るなんて!あの歌声にはマイッタ。

最初はオカルトものにグレゴリー・ペックが?と違和感だったけど、渋いッ。半ばあきらめていた子供が出来て、その出産を心待ちにしていた夫妻。しかし、死産。どうやって妻に説明すれば良いのか。苦悩するロバートに神の情けか、悪魔の誘惑か。同じ産院に母を亡くし、天涯孤独という男の子が!妻を思い、その子の出生の秘密を一生自分の胸に秘めて引き取る決心をするロバート。キャサリンとダミアンを見つめる瞳に愛が感じられます。あぁ、ちょっとおじいちゃんだが惚れちゃうね!そしてすくすくと育つダミアン。ロバートの栄転も決まり人生バラ色だったのに、いきなり乳母が首吊りダイブ。ぎゃぁ。そして現れる新しい乳母のベイロック夫人。このベイロック夫人の顔が怖いデス。ミーなら一目見て家政婦周旋所に抗議です。

ロバートの前に現れる神父。ダミアンの母は○○だ!ですって。あらまぁ。取り合わないロバートだけど、神父にあるコトを告げられ、疑惑発生。神父の言っていることは真実なのか?そういえばあの時…。真実を掴むべくローマへ旅立つロバート。そして彼を待っていたのは信じ難い出来事。ムゴイ。決断をせまられるロバートですが、それは誰のためなのか。神のため?正義のため?オカルトなのに、ミーはクライマックスのロバートの苦悩する姿に泣きそうになりマシタよ。

神父が○刺しとかカメラマンの首がスパーンとか、ほどほどにグロいシーンはあるけど、それほど強烈にエグい描写はないので、「んぎゃぁぁぁ〜ッ!」と叫びたい人にはちょっと物足りないかも。ミーも最近、再鑑賞した際には会社の同僚である女の子ちゃんと和やかに鑑賞したり。ダミアンの服がいちいち、こまっしゃくれてるわよ!と明らかに本編には関係ないコトでツッコミをいれたり。デモ、格調高いオカルトを観たければ是非と薦めたい。静寂の恐怖。ラストのダミアンの表情に寒気。
1976年/アメリカ/111分/監督:リチャード・ドナー
THE OMEN

「オーメン2のダミアンは初期のパタリロに似てる」
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