裏窓

ウィリアム・アイリッシュによる同名の短編小説をアルフレッド・ヒッチコックが大幅な脚色を加え、映画化したサスペンス。

カメラマンのジェフ(ジェームズ・スチュワート)は事故に遭い、足を骨折。自宅アパートで退屈な療養生活を送っていた。そんな彼の唯一の楽しみはカメラの望遠レンズを使って、向かいのアパートの住人の生活を覗き見ること←悪趣味

そんなある日、セールスマンの夫(レイモンド・バー)と口論が絶えなかった妻の姿が突如として消えてしまい、ジェフは夫が殺害したのではと疑い始める。恋人リザ(グレース・ケリー)と看護人ステラ(セルマ・リッター)の協力を得て独自で調査に当たるジェフ。果たしてセールスマンは妻を殺害したのか?


主人公が足を怪我をしていることもあって、カメラはほとんどジェフの部屋から出ません。それがなんだか主人公と一体感みたいなモノを感じさせて妙に緊張します。舞台劇のように場所を限定したサスペンス映画って好きなのよねぇ。同じヒッチコック監督の「ロープ」もかなり好きな作品。こちらの作品と比べると、サスペンス度はやや落ちるけど。

ジェームズ・スチュワートのノホホン具合がなんともヨロシイ。しかし骨折をして、いくら不自由な身とはいえ、覗き見はいかんやろ、覗き見は。おっぱい自慢のお姉ちゃんのブラジャーとか新婚さんのラヴラヴぶりとか覗いてヤニ下がってんじゃね〜よ。そんなコトするからイケナイものを見ちゃうのよ!危険が迫ったりしちゃうのよ!まぁ、なんだか危機に見舞われても、ジェームズ・スチュワートはやっぱりノホホンとしとりマシタ。そこが彼の魅力なんだけどね。とにかくセールスマンを疑いはじめたジェフの存在がいつ相手に気づかれるのかと終始ドキドキ、心臓バクバク。かなりサスペンス度合いが高い作品ですよ、アナタ。でも、しっかりユーモア要素も交えてたり。さすがヒッチコック。

あ、忘れちゃいけないわ!グレース・ケリーよ!元祖クール・ビューティよ!細腰!ブロンド!パーフェクトッ!美しすぎる。眺めているだけで満足。眼福中の眼福ですよ!

ちょっと興奮しすぎた。とにかく。視点ががほぼ主人公の部屋からのみではありますが、ストーリー展開の妙と気の効いたセリフ、効果的な小道具の使い方もあって飽きさせない作りとなっておりマス。ラストはあっさりしすぎの感もあるが、ドロドロしてない締め方はヒッチコックならではってことでしょうか。
1954年/アメリカ/113分/監督:アルフレッド・ヒッチコック
REAR WINDOW

「R・バーがこの後、車椅子の警部役で人気を得たことに人生の機微を感じる」
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