ウォー・ゲーム

パソコン少年が北米防空司令部の軍事コンピュータにアクセス。核戦争ゲームは現実となり、第3次世界大戦の危機が迫る…

シアトルに住む高校生デヴィッド(マシュー・ブロデリック)は学校の成績はさっぱりだが、パソコンに関しては天才少年。学校のコンピュータにアクセスし、成績を改ざんするのも朝飯前。ある日、デヴィッドはゲーム会社・プロトヴィジョン社が新しいゲームを売り出すという広告を見つけ、早速プロトヴィジョン社のコンピュータへのアクセスを試みる。しかし、デヴィッドがアクセスしたのは、実はNORAD(北米防空司令部)の軍事コンピュータだった。ジョシュアと名づけられたそのコンピュータと世界全面核戦争ゲームで対戦するデヴィッド。

翌日。ソ連が攻めてきたというニュースをみたデヴィッドはゲームが現実に起こっていることを知り、愕然とする。やがてコンピュータへの不正アクセスに気づいたNORADに連行されるデヴィッドだったが、ジョシュアのことを話しても信じてもらえない。デヴィッドはクラスメート・ジェニファー(アリー・シーディ)の助けを借りながら、ジョシュアを止める方法を模索する。果たしてジョシュアを止め、第3次世界大戦を免れることは出来るのか?


さすがに1983年作なので登場するコンピュータは古い。5インチフロッピー・ディスクとか音響カプラとかも懐かしい。しかし、そんなことは些少な問題なのです。まず冒頭が秀逸。雪が舞う中、人里離れた一軒家にやってきた2人の男。実は家の奥はミサイル発射コントロール・センターになっていて、2人の男はミサイル発射任務の交代要員。任務についた途端、赤いライトが点灯。ミサイル発射命令ですよ、アナタ!しかし、カウントダウンが進む中、片方の男はどうしてもミサイル発射のキーが廻せない。相棒にピストルを突きつけられ、「廻すんだッ!」と強要されてもキーから手を離して「…出来ない」。ひぃぃぃ〜。あのおじさんはどうなったんだよ!

実際はミサイル発射命令は抜き打ちの演習だったワケですが、ミサイル発射の抜き打ち演習で22%の発射要員がミサイルの発射を拒否した!これは人間が問題だ!人間に任せるからイカンのだ!人間を工程から外してコンピュータに任せれば、そんなコトは起きないのだ!と声高に訴えるコンピュータの主任アドヴァイザー。恐ろしいですねぇ。とんでもないですねぇ。アンタがそんなコトを言うから、とんでもないコトになるんですよ?

そして場面は一転、ゲームセンターでゲームに嵩じて、学校に遅刻するダメ高校生デヴィッド登場。主人公なんですけどね。彼が登場してからの展開はコミカルでユルいカンジですが、マシュー・ブロデリックが若くてカワイイので可。当時21歳ですよ。見えない。17歳の高校生役でも全く違和感ナッシング。彼の方が「ハリポタ」シリーズをギャランドゥ度合いが猛烈な勢いで増しておるダニエル・ラドクリフくんよりも違和感なく演じられたかも。まぁ、今は立派なおじさんですが。ジェニファー役のアリー・シーディも21歳には見えん。2人の○○シーンなんて初々しさ満点でご老体KOROは逆にこっ恥ずかしくなりマシタ。いつまでもプアじゃなかった、ピュアなハートでいたいものですなぁ。

中盤は青春映画のノリなので、ややダレますが終盤の緊迫感はなかなか。テクニカルな面などは古臭く感じるケド、デヴィッドが機転をきかせて大人を出し抜き、ジョシュアと駆け引きするシーンなどは見応えアリ。
1983年/アメリカ/113分/監督:ジョン・バダム
WARGAMES
2008.01.15記

「チェスでもやりますか?」
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