ブレイド3

これが最後の戦い。

ヴァンパイアハンター、ブレイドの活躍を描いたホラー・アクション最終章。

ヴァンパイア・ハンターであるブレイド(ウェズリー・スナイプス)は、いつ終わるともしれないヴァンパイア退治に明け暮れていた。しかしある夜、ヴァンパイアと間違えて人間を殺してしまう。ヴァンパイアの奴隷と化した人間によって罠に嵌められたのだ。一夜にして連続殺人鬼として指名手配されたブレイドはたちまちFBIに逮捕される。激しい拷問を受け、窮地に陥るブレイドだったが突如現れたウィスラーの娘アビゲイル(ジェシカ・ビール)とその仲間のハンニバル・キング(ライアン・レイノルズ)に救われる。2人は人間のヴァンパイアハンター集団“ナイトウォーカー”の一員だった。そして彼らから、かつてドラキュラと呼ばれたヴァンパイアの始祖ドレイク(ドミニク・パーセル)が4000年の眠りから目覚めたという事実を告げられるブレイド。ナイトウォーカーとともにドレイク退治に乗り出すブレイドだったが…


俺だって俺様俳優だぜ!エンド・クレジットで俺様の名前だけはサイズが有り得ないくらいにビッグだぜ!だって俺様だからさ!なウェズリー・スナイプス主演のブレイド・シリーズ最終作デス。あぁ終わってヨカッタ。気分満載ですよッ!こんな作品に誰がした!なんで孤独なヴァンパイア・ハンターが前作に続き徒党を組むのだ!しかも何の前ふりもなくウィスラーの娘なんか登場しちゃって!そんな話は聞いとらんッ。大体ナイトウォーカーはちゃんと活動していたのか?実績あげてたら俺様ヴァンパイア・ハンターのブレイドの耳に入って当然じゃないのか?まぁそんな些少な疑問はおいといて。

冒頭はクールなBGMに乗ってのブレイドのアクションがカッコヨイです。俺様臭ぷんぷんでも無問題なのです。あの様式美が好きなのです。あぁしかし。ストーリーが!悪役が!ダメなことこの上なく。そしてアクションも大幅に減ってるし。何より刀があんまり出てこないわよ。高速殺陣シーンが観たいのにッ。ホラー色も全くナシ。見事に2、3作目でミーのブレイド1作目に対する思い入れを粉々かつぐちゃぐちゃにしてくれましたよ。なんでブレイドが体育会系のノリなんだ。孤高なダークヒーローじゃないのか?確かに1作目だって素晴らしいストーリーとはいえませんよ?どっちかというと陳腐だ。だがそれを補って余りある素晴らしいアクション、序盤のクラブ・シーンの妙な興奮度、ブレイドのストイックなヒーローぶり、凶暴美人なお姉さん、そしてスティーヴン・ドーフ演じるフロストのかっこよさったらアナタ!甘噛みしてくれ!音立てていくらでも血を吸ってくれ!

まぁ1作目に惚れて期待して観た2作目のトホホな出来が懸念材料となり、今作は劇場鑑賞をスルーしてレンタルDVDで観たワケですが正解。旧作100円の日でヨカッタ。アビゲイルはそこそこかわいかったケド、ハンニバル・キングの変なテンションが鼻につくのです。そしてチームを組むブレイドが許せないのです。赤ちゃんを救出して「いいこ、いいこ」とあやしてるブレイドが観たいワケではないのです。つ〜かブレイドにあやされたら赤ん坊も迷惑千万。寝た子も起こす勢いで強面おっさん。

そして最大の難点。敵がショボイ。ナニが目的なのかさっぱり見当つきません。大体、ドレイクがヴァンパイアの始祖にはこれっぽっちも見えないし。リングス(懐)に出場してるロシア選手かとオモタ。それか古代ローマの闘士風。なんかちがう。もっと優美な人希望。それにビッチなだけで特に偉そうでもない女ヴァンパイアに従ってる意味も不明。始祖なのに。あ、始祖だから昼間も平気で街を歩けるらしい。理由は「俺は特別だから」。どんな特別ぶりなんだ!ちゃんと理由つけろ!アンタは小学生か!テキトーすぎ。ラストも緊張感なし。孤高なヒーローが仲間を得た時点で緊張感は大幅に削がれてますケド。

ヴァンパイアもブレイドもナニがしたいのか意味不明のまま、突発的に襲撃!成り行きで戦闘!そして気づいたらエンディング。ホントにこれが最後の戦いでいいのか?というエンディングにぽか〜ん。だからといって4作目とか出来ても観ない。
2004年/アメリカ/114分/監督:デヴィッド・S・ゴイヤー
BLADE: TRINITY
2008.02.01記

「ヴァンパイア犬」
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