ファイナル・デッドコースター

乗ってみる?

「ファイナル・デスティネーション」シリーズの第三作目。今度はジェットコースターですよ、奥さん。

高校卒業記念イベントで夜の遊園地を訪れたウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、友達と共にジェットコースターに乗り込むが発車する直前に壮絶なジェットコースター脱線事故の現場を予知夢で見てしまい、パニックに陥る。騒ぎを起こしたウェンディは、10人の仲間と共に係員によってジェットコースターから降ろされるが、その直後に事故は現実のものとなってしまう。多くの死亡者が出る中、九死に一生を得たウェンディ達。しかし免れたはずの“死の運命”は形を変えて彼女達を次々と襲い始める。日焼けサロンで、車中で、トレーニングジムで。ウェンディは遊園地での事故の直前に撮影された写真の中に死のヒントが隠されているのに気づき、死を回避するために必死に謎を解こうとするのだが。


結局、なんのかんの言いながら「ファイナル・デスティネーション」シリーズを全作鑑賞している青春残酷死物語が大好きなKOROです、ボンソワール。若い女の子ちゃんや男の子ちゃんが無残な死に方を次々に遂げるこのシリーズがけっこう好物のKOROちゃんです、オルヴォワール。こらマテ。終わってどうする。え〜と。この作品を観たのは2006年ですよ。今からかれこれ2年半前ですよ。もう忘れたがな。メアリー・エリザベス・ウィンステッド演じるウェンディちゃんは前作の主人公を演じたA・J・クックよりはKORO好みかなぁ程度しか覚えてないよ。しかし頑張って書いてみるぞ。ファイトだ、KOROちゃん。

え〜と。いきなり汗。冒頭はどんなシーンだったっけ?あ、そうそう。ジェットコースターでしたね、紳士淑女。しかしアメリカの高校はどうなっとるんだ!卒業記念イベントに夜の遊園地かよ!不純異性交遊を奨励しとるのか!第一作目は修学旅行がフランスだったし、第二作目はお父ちゃんからデカい車を借りてドライブとしゃれこむしでアメリカは未だに遠い国だなぁと思いますよ。卒業記念は近くの裏山にでも行ってタイムカプセルとか埋めとけ。移動手段はママチャリでヨイ。修学旅行はスキーで充分だ。高校生時分から贅沢を覚えちゃイカンッ!そんなKOROの僻み根性はおいといて。

なんつ〜か事件の発端となるジェットコースター事故が見えにくくて、よくワカランのがいきなりの難点。夜だわ、カット割が細かいだわでちっともナニが起こってるのかワカランかったよ。ご老体なので動体視力が衰えているのデス。それとさすがに三作目ともなると死のパターンが尽きてきたのか、どの死にっぷりもテキトー感が漂っております。単にスプラッタ度が増しただけ。一作目のようにひたひたと緻密に忍び寄る情け容赦のない死の運命というのが描ききれておりマセン。いやらしい死の忍び寄り方の伏線もかなり手抜き気味。ま、日焼けサロンでのトップレスおねえちゃんがこんがりトースト色に仕上がっちゃうシーンは好きですケドね。

写真に残されたヒントというネタはある有名オカルト映画からリスペクトされたのかしら?戦うべき相手に実体がないというのも、よく考えれば○ーメ○と一緒だなぁ。仕上がりは全く違いますけどね。

クライマックスのシーンは冒頭と同じくあまりに展開が目まぐるしくてスピード感重視というよりも妙に雑な作り方をしてるなぁという印象が拭えず。驚きの再会シーンも一瞬、「え?アンタ誰だったっけ?」と戸惑うくらいに展開が早すぎ。やはりパワーダウンは否めず。第一作目での抗えない死と懸命に戦う悲壮感はどこへやら、お手軽に死を切り抜けていく主人公に口ぽか〜ん。第二作目のような真昼間にどっか〜んみたいなド派手なシーンもなく、ただただ雑に進むストーリーにがっくりですよ。「有り得ねぇ〜ッ」と呆れながら次々と登場人物がご無体な死にっぷりを披露するのがこのシリーズの醍醐味なのに。

相変わらず報われない終わり方ではあるけれど、CGにやたらと凝っただけのクライマックスシーンははっきり言ってダメ。恐怖のなんたるかが判ってない。シンプル・イズ・ベストです。フツーに道を歩いてたらガシャーンッとやられちゃう方が怖いんですよ。一作目の監督であるジェームズ・ウォンが復帰したこの作品ですが、シンプルさをしっかり忘れた当作品は恐怖度も有り得なさ度も格段に落ちております。
2006年/アメリカ/93分/監督:ジェームズ・ウォン
FINAL DESTINATION 3
2009.02.28記

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