ファインディング・ニモ

ニモがさらわれた。海中に生きる3兆7千億の魚の中からたった1匹のかけがえのない息子を探すために、父マーリンの冒険が始まる。

サンゴ礁の海を舞台に、人間に捕らえられた我が子を探す父親の冒険を描いたファンタジー・アニメ。

オーストラリア、グレートバリアリーフ。カクレクマノミのマーリンはもうすぐ父になろうとしていた。しかし孵化目前の400個の卵が襲われ、無事に生まれたのは母親の命と引き換えに助かった1つだけ。マーリンは、この子をニモと名付け、過保護なまでに大事に育てていく。やがて6歳になったニモは初めて学校へ行く日を迎える。しかし、過保護な父に反発したニモが自ら、人間の乗るボートに近づき、人間のダイバーに捕らえられてしまう。半狂乱のマーリンだったが、ニモを取り戻すべく果てしない旅に出る。


全然泣けませんでした。映像は素晴らしいと思う。海の中の描写がホントに生き生きとしてて楽しい。正当なCGの使い方だなぁとか思ったり。デモ、ボートとか人間の描き方がお肌に合わないの。なんか違うというか手抜きが感じられるのよね。

ストーリーは単純。たしかに次から次へと襲い掛かるアクシデントはバリエーションに富んではいるが、心躍らない。サメのブルースのエピソードは笑えたケド。どこまでも父親の視点で描かれてるのも不満。たしかにマーリンが主役なんで父親視点なのは判る。デモ、今まで過保護に接する父を疎ましく思いながらも、しっかり甘えん坊に育ったニモが自分の力で危機を乗り越え、マーリンと無事再会した後に感動がないのはなんだかなぁ。過保護なだけが愛じゃないと知った父。そして愛するものの為には危険に立ち向かわなくはいけないこともあると身を持って知った父。そういう点はとてもよく描かれてる。

で、ニモは沢山の危険を乗り越え自分を助けに来た父を見て、過保護なのは父自身が臆病なせいではなく愛するゆえに過保護だったと痛感すると思うのに、そういうニモの視点が一切描かれてない。だから2匹が無事再会しても全然感動しない。なんだか一方通行な気がする。ニモが可愛いし、ギルの声がウィレム・デフォーなのは嬉しかったケド、とても楽しめたとは言いがたい作品デシタ。

デモ、すごい大ヒットしたワケでしょ?大入り満員なんでしょ?泣けるんでしょ?途中で寝そうになったミーは心が荒みきっているんでしょうか?
2003年/アメリカ/101分/監督:アンドリュー・スタントン
FINDING NEMO

「絶対ああいうのはアメリカ人だぜ」
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