フォクシー・レディ

ロサンゼルス郊外に暮らす4人の少女の青春物語

ロサンゼルス郊外の高校に通うジーニー(ジョディ・フォスター)は母メアリー(サリー・ケラーマン)と2人暮らしの16歳。彼女にはいつも一緒の3人の仲間がいた。大人っぽいマッジ(マリリン・ケーガン)、すれっからしのディアドル(キャンディス・ストロー)、ブロンドの問題児アニー(シェリー・カーリー)。4人ともそれぞれに家庭に不満を持っていた。特にジーニーは家を出て4人で一緒に暮らすことを強く望んでいた。

ある朝、薬の影響でなかなか目覚めないアニーを起こすのに手間取り、いつもより遅れて学校に向かうが、白バイ警官をしているアニーの父親がやってきてアニーを張り倒す。暴力的な父親を恐れているアニーはショックを受け、その場を逃げ出し行方をくらませてしまう。ジーニーは学校で先生に呼び出されアニーの父親が彼女を病院に入院させようとしていることを知らされる。ストリートギャングの元に身を寄せていたアニーをなんとか連れ戻したジーニー達だったが、10代の彼女達の前にはパーティ、ドラッグ、セックスと危ない誘惑が溢れていた─。


公開時にジョディ・フォスター好きの従姉に引き摺られて観に行ったなぁ。さすがにご老体KOROも1980年の公開時にはおこちゃまだったよ。少し年上のジーニーやアニーの危なっかしい青春ぶりに少々憧れたりしたような。ジーニー役のジョディ・フォスターもいいが、なんといってもアニー役のシェリー・カーリーが好きだった。彼女はあの“さくらんぼばっくだん!さくらんぼばっくだん!”のお姉ちゃんですよ。ちょっと間違えた。“チェチェチェチェチェ、チェリーボムッ!”のザ・ランナウェイズのボーカルだったお姉ちゃん。懐かしいのぅ。コルセットとガーターベルトで悩ましく歌うシェリー・カーリーにおこちゃまながら萌えマシタよ。ミーもさくらんぼのタトゥー入れちゃル!といけない決心しましたよ。あぁ、いかん。さくらんぼばっくだん!のコトしか書いてない。

まぁなんだ。年波も寄りまくった現在に観直してますと。これが、「だからなんだ?」という内容なんだわ。それぞれが家庭に問題を抱えてるワケですが、ホント今観れば大したコトないワケなんですよ。親が無理解だとか、母子家庭でお母ちゃんが少々気難しい上に男がいないと生きていけないとか。アニーのお父ちゃんは暴力的となってますが、スゲェ虐待してるってワケでもなかったような。ま、それでもジーニーが友達のトコで母親と言い争うシーンは今でも何となく理解出来るつ〜か。10代の頃はなんであんなに今考えればクソしょうもないコトで悩んでたんだろうなぁ。遠い目。

危なっかしい彼女達の青春ぶりに今となっては共感は出来ないけど、当時は妙に憧れたもんですよ。ミーも映画に連れてってくれた従姉と同じくジョディ・フォスターのファンだったので彼女のあどけなさと妖艶さが交差する表情を拝めるだけで幸せデシタ。常にちょっと醒めた視線で世間を眺めているかのような彼女が仲間と一緒に住む家のことを夢想するシーンでは思いっきり少女の顔になるし、同級生役のスコット・バイオとぷち逃避行をするシーンではお姉さんモードで優しい笑顔を向けたりする。やっぱり巧いねぇ。

そういえば。観直して気づいたがマッジの妹役でちょこっと出てた女の子ってローラ・ダーンなんだ。へ〜へ〜へ〜。うん、子供の頃からあんまり可愛くないぞ←失礼。それとランディ・クエイドも出てたんだ。やたらと人の好さそうなジェイという老け顔の兄ちゃんを好演しておりマシタ。

ラストは衝撃的というか「え、そんな終わり方なのか?」という唐突さ。そして彼女達は大人になっていく。あんなに大切にしていたモノを一つずつ忘れていきながら。
1980年/アメリカ/105分/監督:エイドリアン・ライン
FOXES
2009.08.06記

「痛みは幻想」
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