ヘルボーイ

魔界の使者を倒せるのは、地獄から来た“奴”しかいない!

人間界を脅かす邪悪な勢力と戦う、異形のヒーローの活躍を描いたアクション・アドベンチャー。

第2次大戦末期の1944年。敗色濃厚なナチス・ドイツは、戦局を覆すために怪僧ラスプーチン(カレル・ローデン)と手を組み、異界から邪悪な神を召喚しようと企てる。だがアメリカ軍の急襲により計画は失敗。異界に呑み込まれたラスプーチンと引換えに真っ赤な姿の奇妙な赤ん坊が産み落とされる。その赤ん坊はアメリカ軍に同行していた超常現象学者ブルーム教授(ジョン・ハート)に“ヘルボーイ”と名づけられ、教授によって大切に育てられる。

そして現代。教授が設立したBPRD(超常現象調査防衛局)に着任した新米FBI捜査官マイヤーズ(ルパート・エヴァンス)は今や、BPRDのトップ・エージェントとして極秘裏に魔物退治をするヘルボーイ(ロン・パールマン)と対面し、そのあまりに巨大かつ異形さに驚く。そして落ち着く間もなく、マンハッタンの博物館で魔物が現れるという事件が発生。ヘルボーイは仲間のサイコメトリー能力を持つ水棲人・エイブ(ダグ・ジョーンズ)らと共に現場に向かうが、彼らの前に現れたのは強力な魔力を持つサマエルだった。苦闘の末、サマエルを倒すヘルボーイだったが異界に呑み込まれたはずのラスプーチンが復活し、人間界を暗黒世界に陥れようとしていた。


異形でもヨイ!ツノを激しく気にしててもヨイ!チョンマゲヘアでもヨイ!任務より恋心の方が大事なヒーローでもヨイ!嫉妬に狂ってストーキングするヒーローでも構わないッ。ヘルボーイに激しく惚れマシタ。あぁん、マッチョで赤くてツノありの男しか愛せない身体になりそうな勢いで惚れた。ロン・パールマンがやっとハマリ役を得て、見事に主役。ウレチイ。彼のイカついお顔にキラリと光る優しげな眼差しを愛しているのです。あんなダディが欲しいッ!一緒にいたら、悪い虫どころかほぼ全ての男性が寄ってこないこと必至ですが。デモ、今まで我慢して書かなかったケド、好きで好きで堪らないッ!「ロスト・チルドレン」も「薔薇の名前」も観ちゃったもんね!イヤな役だったけど「ブレイド2」も観ちゃったもんね!その特異すぎる風貌で、どの作品でも脇ながら強烈な印象を残す彼ですが、まさかダディ(勝手に父呼ばわり)が主役を張る日がこようとは!エェ時代になった。シミジミ。

あ、ダディへの熱い想いしか書いてない。え〜と。ダディも素晴らしいが、敵役でありながらクロエネンもかなり魅力的。しゃべりませんから!ナチス随一の殺し屋ですから!常にマスク着用ですから!ゼンマイ巻いて頑張りますから!超人的な身のこなしで射撃の腕も素晴らしい。アンタ、スゲェよ。敵ながら天晴れだよ。ラスプーチンよりキャラが立ってるよ。

ダディは射撃の腕前はいまいちなの。というかド下手。ほとんど当たらない。デモ、そこは力業でねじふせるからいいの。ダディはね、ヒーローなんだけど、かなりの皮肉屋だし、やきもち焼きだし、おまけに短気で気難しいケド、ホントは優しい悪魔なの。それに自分が醜いってことをすごく気にしてるナイーブな悪魔さんなの。リズ(セルマ・ブレア)に恋してるけど、上手く気持ちが伝えられないの。こんなに醜い自分と歩くとリズは恥ずかしいんじゃないかってウジウジ気にしてるの。アナタ、ラブレターを必死にしたためる正義のヒーローなんてみたことあります?ダディがリズに「これ以上、醜くならない」と真剣に誓う姿に号泣しちゃった。それとね、リズがまたイイのよ。ヒロインらしからぬ陰気な表情。常にふてくされたかのような目つき。どうもミーったらセクシーお姉さんも好きだけど、目つきの悪い女の子も好きみたい。なのでダディとリズの恋は応援してあげたいの。リズに一目ぼれするマイヤーズなんか石ころどころか、手榴弾をぶつけたい気分よ。

あぁ!またしてもダディのことばかり。仕方ないでしょ!ミーの理想のダディなんだから!いつになく乙女ちっくな文章になってるのもダディへの愛がほとばしってるからよ!ほっといてちょうだい。

とにかく。ストーリーはアクション部分とドラマ部分のバランスが悪く、やや冗長な展開で中だるみアリ。132分というのは少々長いかも。それとクロエネン以外の悪役に魅力がないのも難点。しかしダークな世界観はなかなかヨイ。悪魔で醜くて、やさぐれてて中年というヒーロー像から逸脱した正義の味方ヘルボーイのキャラクターがなによりヨイ。早くダディの活躍する続編が観たいッ。デモ、次回の悪役とかラスボスはもうちょっと華のあるキャラクターを激しく希望。
2004年/アメリカ/132分/監督:ギレルモ・デル・トロ
HELLBOY
2008.02.23記

「姿形は悪魔でも心は人間になれる」
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