この国はまだ、本当の英雄(ヒーロー)を知らない
秦の始皇帝を狙う3人の刺客をすべて討ち取ったという1人の男が語る驚愕の物語。
紀元前200年、戦乱の中国。ある日、秦王(チェン・ダオミン)のもとに、無名(ジェット・リー)と名乗る男が1本の槍と2本の剣を持って現れた。それは秦王の命を狙う3人の暗殺者・長空(ドニー・イェン)、残剣(トニー・レオン)、飛雪(マギー・チャン)の武器。男は、最強と恐れられた彼ら3人をすべて討ち取ったという。暗殺者たちから身を守るため100歩以内に誰も近づけようとしない秦王だったが、無名の功績を認め特別に10歩の距離まで近づくことを許し、3人の刺客たちを討ち取った経緯を語るよう無名に促すのだが…
予想していたのと内容があまりにもかけ離れていたのでビックリ。面白くなくはないんだが、微妙に納得出来ない。冒頭の長空と無名の戦いぶりに興奮したKOROは、その後も彼らの華麗な戦いを期待してたワケですが、その後は妙なワイヤーアクションがてんこ盛り。えぇ?しかもなんだか有り得ない動きばっかり。ワイヤーアクションだから有り得ない動きなのは当たり前かもしれないケド、真剣な表情で湖をピョ〜ンと飛んでるリーちゃまとトニー・レオンの姿にココは笑うトコなのかとかなり悩みマシタよ。最初に盛り上げといて、それはないだろ(涙)
映像はキレイでした。衣装も素晴らしくお美しかった。マギー・チャンとチャン・ツィイーもビューティフル。ドニー・イェンは相変わらず無口だ。リーちゃまの無表情さは演技力がないからじゃないのよ!役作りなのよ!←必死。そしてトニー・レオンがセクシー。飛雪と如月が銀杏の葉が舞う中で戦うシーンがとんでもなく華麗だったなぁ。カワイコちゃんを無表情にいたぶるお姉サマ。なんてステキなシチュエーション!KOROちゃん大興奮!←おバカ
そんなカンジでキャスティングや映像には大満足なんですが、どうにもこうにも消化不良な気分なのは何故?中国4000年の感覚についていけないってコトかしら?約100分と大して長い上映時間じゃないのに、すごく長く感じたのは何故かしら?
秦王が残剣と戦うシーンでそんだけ強けりゃ刺客に怯えてなくてもいいんじゃ?と思ったり。100歩以内に人を近づけないってことは、ご飯のおかわりしたい時に大変だなぁとか、10年もの間、鎧を脱いだことがないってセリフに「それって10年間、お風呂に入ってないってコト?」と思ったりと妙に雑念がいっぱい浮かんで集中出来なかったワ。100歩以内に許しなく近づいたものは即刻斬る!とか言うワリにはクライマックスの場面でワラワラ秦王に近づいていく家来たちにも疑問。
事件の真相が二転三転するワケですが、途中でリーちゃまのただの妄想なのかと悩みマシタ。しかし、真相が判った時点で思った。ヒーローは無名じゃありませぇ〜ん!残剣でも飛雪でもないわよ!長空だっつ〜の!…どうして残剣と飛雪にはああいうコトしといてあげて長空にはしてあげないのよ!ヒドイッ。
2002年/香港・中国/99分/監督:チャン・イーモウ
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