パトリオット・ゲーム

愛する妻と娘のために名誉も国も捨てる…

テロ事件に偶然居合わせた元CIAアナリストがテロリストと激しい闘いを繰り広げる。「レッド・オクトーバーを追え!」に続き、トム・クランシーのベストセラーを映画化したジャック・ライアンシリーズ第2弾。

CIAを辞め、今は海軍学校の教官となったジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は妻キャシー(アン・アーチャー)と娘のサリー(ソーラ・バーチ)を伴ない、仕事を兼ねた休暇旅行のためロンドンにいた。英国海軍大学でのスピーチを終えたジャックは、2人が待つバッキンガム宮殿へと向かうが、その時テロリストが1台の車を襲撃するのを目撃する。本能的にテロリストに立ち向かい、傷を負いながらもテロリストのひとりを射殺。駆けつけた警官によってショーン・ミラー(ショーン・ビーン)が逮捕される。ライアンが射殺したのはショーンの弟だった。

イギリス滞在を終え、自宅に戻ったジャック一家。そんな彼らを追いかけるかのようにIRA幹部パディ・オニール(リチャード・ハリス)も資金集めのためにアメリカへやってきた。同じ頃、テロリスト集団のリーダー、ケヴィン・オドンネル(パトリック・バーギン)とアネット(ポーリー・ウォーカー)らは別の警察署へ護送中のショーンを奪還。ある日、授業を終え帰宅途中のジャックは不審な男に襲われ、危機一髪のところを海軍兵に助けられる。妻子の危険を察知したジャックは家路を急ぐがキャシーとサリーの乗る車がハイウェイ上で狙撃され、車はコンクリート壁に激突してしまう。一命は取り留めるもののサリーは重体。怒りに打ち震えるジャックはテロリストたちの行方を追うが…


「トータル・フィアーズ」は未見なので何とも言えませんが、シリーズを追うごとになんか地味になっていく一方というか。前作「レッド・オクトーバーを追え!」は巨大な陰謀というか世界的視野に立った話しだったのに、これはジャック・ライアン一家のお話。いきなりスケールが小粒になるのはいかがなものか。ミーはジャック・ライアンシリーズを逆から観てるので、「今そこにある危機」よりは楽しめましたが。だってショーン・ビーン出てるし!途中で消えないし!彼の目がいいのよねぇ。狂気さと寂しさが入り混じったあの視線。悪役面だけど愛おしくてタマリマセン。イイ人なんか一生演じないで欲しいわ。人気者になんかならなくてもいいの。ついでに5番目でも6番目でもいいから妻にしてくれ。

あぁ、いかん。偏愛してるおかげで悪役のことばかり語ってしもうた。主役のジャック・ライアン。原作では若き日のジャック・ライアンのお話のようですが、何故か「レッド・オクトーバーを追え!」のアレック・ボールドウィンよりもおじさんのハリソン・フォードが演じております。アレック・ボールドウィンよりは数倍賢そうに見えないこともないがやってるコトはけっこうムチャクチャだったな。

舞台がイギリス→アメリカ→アイルランド→北アフリカと目まぐるしく展開する割にはそれが整理されてないから話があちこち飛んでKOROの単純な脳では内容が把握出来ず。舞台は世界各国に飛ぶのに何故か地味。内容が世界的規模ではなく実は「よくも俺の弟をやってくれたな!」、「ふん、そういうお前こそなんだ!」という単なる報復合戦だったからだと思われマス。終始、画面も暗くジャック・ライアンも冴えないおじさんなので、途中で何度も睡魔に襲われる。ショーン・ビーン登場のシーンだけは覚醒。クライマックスのボートでのチェイスシーンはそこそこ楽しめました。全体的には小粒感漂う地味な作品。
1992年/アメリカ/117分/監督:フィリップ・ノイス
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