パフューム ある人殺しの物語

それは、昨日まで人だったもの。

パトリック・ジュースキントのベストセラー「香水 ある人殺しの物語」を、「ラン・ローラ・ラン」のトム・ティクヴァ監督が映画化。ある香りにとり憑かれた青年が、その香りを永遠に留めておく方法を追い求めるあまり、恐るべき方法で禁断の香水作りに着手する…

18世紀、パリ。セーヌ河沿岸に並ぶ魚市場で1人の赤ん坊が産み落とされる。死産と決め付け赤ん坊を放置しようとした母親だったが、赤ん坊の大きな泣き声で子殺しで逮捕され絞首台へ。産声で母親を絞首台へ送った赤ん坊はジャン=バティスト・グルヌイユと名付けられ育児所へと引き取られる。グルヌイユは友達もいない孤独な少年だった。何キロ先の匂いでも嗅ぎ分けられる超人的な嗅覚を持つ彼を、子供たちはどこか普通とは違うと鋭く感じとっていたのだ。やがて13歳になったグルヌイユは育児所から皮なめし職人のもとへ売り払われる。数年後、青年となったグルヌイユ(ベン・ウィショー)はパリの街中へ出かけ、様々な香りと出会う。パン、牡蠣、ワイン、白粉、香水。そして運命的な出会い。赤毛の少女から匂い立つ芳しい香り。初めて出会ったその香りにグルヌイユの心臓は激しく鼓動する。ただその香りを永遠に嗅いでいたい。ただそれだけだったが、音もなく近づいてきたグルヌイユに怯えた少女の悲鳴を塞ごうとして誤って彼女を死なせてしまう。たちまち失われる香り。死と共に香りも消えてしまうことを知った彼は香りを永遠に留めておく方法を探るため調香師に弟子入りし、さらなる技を求めて職人の街グラースへ向かう。ただ運命の香りを永遠に留めておきたい。それだけのために。


ひぃぃぃ〜。単にタイトルに惹かれ鑑賞したワケですが、こいつは春から縁起がいいや!←意味不明。濃厚デス。ある意味グロいデス。デモ、非常にヨイッ!グルヌイユが微妙にナイナイの岡村似でも無問題ッ。ダスティン・ホフマンが出てるし、アラン・リックマンも出てるし、ローラ役のレイチェル・ハード=ウッドもカワイイッ!ミューズですよ、アナタッ。15歳ですって?んまぁ。

ラスト近くの750人○○シーンばかりが取り沙汰されてるようですが、あれはあれでおいといて。とんでもラストもおいといて。久しぶりにレビュー書くのでお作法がいまいち思い出せないのもおいといて。グルヌイユですよ。彼は何にも悪いことしてないの。世間一般の常識で考えればとんでもないことやっちゃってますが、彼には道徳観とかないですから。誰もそんなこと彼に教えてくれてませんから。ただ芳しい香りを留めておきたい。それだけなのですよ。そのためだけにどんなに辛くても生きることに執着してきたのだと彼は本能で感じ取るのですよ。何が何でも究極の香りを留めなくては!純粋ですなぁ。方法はとんでもなく間違ってますが。

ラストも賛否両論あるかも知れませんがKORO的には涙。究極の愛は○○ること?最期にグルヌイユは愛を感じることが出来たのだろうか。映画の中で「香り」を表現するのは不可能かと思われましたが、この作品は充分芳しい香りに包まれておりマシタ。ミーも加齢臭ぢゃなく究極の香りを発したいものだ。
2006年/ドイツ・フランス・スペイン/147分/監督:トム・ティクヴァ
PERFUME: THE STORY OF A MURDERER
2008.01.01記

「スピルバーグがある印象的なシーンの脚色に無理やり参加」
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