超常現象に見舞われた平凡な家族を襲う恐怖と混乱を描くホラー。
アメリカの郊外、クエスタ・ベルデ・エステーツ。新興住宅地が開発される中、一角に越してきたフリーリング一家。クエスタ・ベルデ一帯の宅地開発を手がける不動産会社のやり手セールスマンのスティーヴ(クレイグ・T・ネルソン)と妻のダイアン(ジョベス・ウィリアムズ)は長女ダナ(ドミニク・ダン)と長男ビリー(オリヴァー・ロビンス)、そして末娘のキャロル・アン(ヘザー・オルーク)の3人の子供を持つ平均的なアメリカンファミリー。しかし、ある夜、末娘のキャロル・アンが放送終了後の砂嵐のTV画面に向かって会話をはじめたことから次々と不思議な現象が起こり始める。勝手に動く椅子、突如揺れる家。はじめは不思議な出来事にただ興奮気味の一家だったが、嵐の夜に庭の木がビリーを飲み込もうとし、キャロル・アンが子供部屋のクローゼットに怪しい光と共に飲み込まれ姿を消してしまってからは様相が一変する。そしてTVの中から聞こえる声。「…マミィ…マミィが見えない…」
超心理学を研究するレッシュ博士(ビアトリス・ストレイト)らの協力を得て、キャロル・アンを救い出そうとするスティーヴとダイアンだったが、子供部屋の光が渦巻き、おもちゃは乱れ飛ぶという未だかつてない超常現象を目の当たりにしたレッシュ博士は自分の手に負えないと判断し、霊媒師タンジーナ(ゼルダ・ルビンスタイン)に助けを請う。そしてタンジーナの口から告げられる衝撃の事実。フリーリング家はキャロル・アンを取り戻すことが出来るのか?
「E.T.」と同時期の作品のせいか、多分ロケ現場が一緒。そしてあくまで製作と言ってるがスピルバーグが監督したんじゃないのかというシチュエーションがあちこちに見られる。特にストーリー前半。中盤〜後半はたまにフーパーかも?「肉がぁ〜〜ッ、肉がぁ〜〜〜ッ!」のシーンとか。といってもこの作品以外は「悪魔のいけにえ」と「スペースバンパイア」しか観てませんケド。まぁ誰が製作でどなたが監督でも一向に構わないのです。面白ければヨイのです。この作品はホラーと家族愛が渾然一体となった素晴らしい作品です。そういうトコがいかにもスピルバーグです。ホラー色よりもファンタジー色が強いような気もするがKORO的にはファミリー・ホラーと認知。そんなジャンルがあるかは判りませんが。ついでにまるで家族間で壮絶に殺戮を競うあうホラーみたいなジャンルのような気もしますが。まぁそれはおいといて。
キャロル・アンを決死の思いで助け出しに行こうとするシーンなんて少々泣きましたから。ザ・夫婦愛。ザ・家族愛。まぁ現場はまさに超常現象真っ盛りで愛なんて語ってる場合かよってカンジですケド。そして意外にもあっさりと事件が解決したので、やや拍子抜けしてたら、アナタ。ラストでフーパー力とスピルバーグ魂が炸裂してました。阿鼻叫喚。当時観た時はスゲェSFXだなぁとマジで口ぽか〜ん状態。今でも充分楽しめる。ラストのワンシーンもなかなかシャレてます。
1982年/アメリカ/115分/監督:トビー・フーパー
POLTERGEIST
2008.02.11記