バトルランナー

警察国家が世の中を徹底的に管理する近未来。世界経済が崩壊して久しい西暦2019年。人々は“ランニングマン”という参加者が生死を賭けたゲームを行うTV番組に熱中し、絶大な人気を誇っていた。政府は大衆の目を“自由”から逸らすためにそのゲームをさらにエスカレートしようと企む。そこで目をつけたのが無実の罪で投獄された元警官ベン・リチャーズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)。懲役労働キャンプを見事な身体能力で脱走した彼なら最高の“ランナー”になると踏んだのだ。強制的に参加させられ、否応なく死のゲームへと狩り出されるリチャーズの運命は?


原作はリチャード・バックマン名義のスティーヴン・キングですって。何故かギャビン・ライアル著の「もっとも危険なゲーム」を思い出したり。デモ、同じ人間狩りを描いていても、あちらは世界中を駆け巡りあらゆるハンティングを経験してきた超一流のプロのハンターと殺しのプロである元秘密機関工作員の経歴を持つパイロットの、心・技・体の全てを振り絞って対決する正に手に汗握るホントのサスペンス。でも、こちらはかなりトホホな作品デシタ。いや、別にスティーヴン・キングの原作が悪いとは思ってないです。読んでないし。

とにかく盛り上がりがない。それに未来のイメージがとんでもなくお寒い。デザインセンスにも激しく疑問。デモ、何故か好きなの。チープさ加減がミーの心を激しく揺さぶりますヨ。監督が「刑事スタスキー&ハッチ」のスタスキー役だったポール・マイケル・グレイザーなのもミーがこの作品に偏った愛情を寄せる原因かしら?それはともかく。

この作品のヒロインも他のシュワちゃん作品と同様で個性的過ぎる美人。スタイルはいいんだけどね。特にケツのラインが素晴らしい。…そういや、シュワちゃんはケツフェチだったな。顔よりケツ派か。やれやれだぜ。それにしてもアホ過ぎる展開がタマラン。バカ丸出しのハンターどもがこれまたタマラン。シュワちゃんの真っ黄色の全身タイツ姿がマヌケ過ぎてタマラン。バトル会場と番組スタジオの繋がりが理解しがたい構造なのもタマラン。しかし、あんな移動方法だとバトル会場に辿りつく前にフツーは確実にショック死だと思う。

シュワちゃんは相変わらずのムテキングぶりを発揮しておりますが、対抗する“ハンター”はどこまでもおバカです。オマエら、ホルモン剤の服みすぎで脳がやられちゃったんじゃないのか?と真剣に心配したくなるくらいにアホ全開です。オペラが趣味らしい豆電球ヤローに「うおぉぉぉぉ〜ッ!」と雄叫びを上げるしか能のないチェーンソーバカとか。ものものしく登場した割りにはオマヌケ過ぎる奇声を発して敢えない最期を遂げるスカンクおっさんとか。特に豆電球ヤローのバカさ加減は必見。仕舞いにはおパンツ姿までご開帳。いらんけどな。シュワちゃんの「やめろクリスマスツリー!」という台詞にバカ笑いしましたヨ。

至極真っ当なSFアクション作品を楽しみたい方にはまったくもってオススメ出来ない作品ですが、シュワちゃんのダサい衣装やどう見えても強そうに見えないばかりか、このうえなく頭の弱そうな敵キャラに失笑してみたいという方は是非ご覧になってクダサイ。DVDも一時期の有り得ないプレミア価格から良心的価格となっております。
1987年/アメリカ/101分/監督:ポール・マイケル・グレイザー
THE RUNNING MAN

「奥さんのママに初対面で“あなたのお嬢さんの○○はサイコーですね!”と言ったシュワちゃん」
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