バーチュオシティ

1999年、ロサンゼルス。LETEC(警察技術研究所)は、バーチャル・リアリティで警察官の犯人追跡技術を訓練するシミュレータを開発する。だが、過去のあらゆる凶悪犯罪者のデータを合成して作られた仮想の犯罪者シド6.7(ラッセル・クロウ)が仮想現実の世界に飽き足らず現実世界へと逃亡を図る。シド6.7との訓練で唯一、互角に戦った経験のある元警官で囚人のパーカー・バーンズ(デンゼル・ワシントン)は自由の身になることを条件に追跡を開始する。サディスティックな性格だが同時に知性も併せ持ったシド6.7。シリコンで構成された彼の身体はダメージを受けても再生可能。ロサンゼルスの町の運命はパーカーに託された。仮想現実の敵を抹殺する手段はあるのか?


ゴー!ラス、ゴー!。以上感想終わりとかダメですか?ラッセル・クロウが若いですねぇ、痩せてますねぇ。デンゼル・ワシントンも若いですねぇ。…なんといいますか、この作品。どっからどう観てもコメディなのにデンゼル様の生真面目なお顔がコメディ作品であることを激しく拒否されてますの。デモ、やっぱりおバカだ。間違いなくB級だ。

冒頭の仮想現実内での訓練シーンからとんでもなくハジけてましたよ。中途半端な着物姿の白塗りメイクの仲居さんが楚々と登場する妙なジャパニーズお色気料亭のシーンに茶を吹く勢いでしたよ。そんなとんでもなく間違ったというか笑いを狙ってるとしか思えない背景でデンゼル様がマジメに演技。笑っていいのか、それともデンゼル様同様に真剣な表情で鑑賞しなければならないのかといきなり困惑。仮想現実内ではいつもの髪型のデンゼル様が現実世界では見事なドレッド・ヘアなのにも驚く。アンタ、元警官だろ。一体、何年刑務所に入ってればそんな立派なドレッド・ヘアに出来るくらいに髪が伸びるんだよ。作品内ではデンゼル様が何年服役してるか、よく判らなかったが違和感が拭えず。ミーはデンゼル様の場違いなお真面目演技とか似合わないドレッド・ヘアを観たいワケではないのだが。

187人もの犯罪者のデータをインプットされたシド6.7。凶悪犯罪者のデータじゃなく、お笑い芸人のデータをインプットされたんじゃないのか疑惑発生。現実世界にやってきた途端に素っ裸で妙なポージングするシーンで盛大に吹いた。ラッセル・クロウのケツなんて見てもちっとも嬉しくないが、そのマヌケ過ぎるポージングには受けた。シドのナルシストぶりをバックショットのポージングだけで表現するラッセル・クロウに未来のオスカー俳優の片鱗を観た←大袈裟。服を着たら着たでド派手というかセンスにかなり疑問を感じる鮮やかなエメラルドグリーンのスーツなんかチョイスするのもツッコミどころ。

全編にCGを駆使してますが、今観るとやや時代遅れなカンジ。ストーリーも平板で途中で何度も睡魔に襲われた。起承転結に欠けるし、危機一髪なシーンも緊迫感が乏しいので心躍らず。ラッセル・クロウのイカレぶりが半端じゃないので、どうにか最後まで鑑賞出来たというのが正直なトコロ。クライマックスでシドが「バンザーイッ」というシーンなどは必見ですよ、奥さん。肝心のデンゼル様が完全に食われちゃってるのは淋しい限りだが、今やお互いにオスカー俳優であるラッセル・クロウとデンゼル様が共演してるおバカ映画ということで一度は観ておきたいSFサスペンスの珍作。
1995年/アメリカ/106分/監督:ブレット・レナード
VIRTUOSITY

「我が子にクールな映画に出て欲しいとせがまれて出演を決めたデンゼル様」
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