女は宿命の絆と感じた。男は一夜の恋と思った。
グレン・クローズの鬼気迫る演技が話題を呼んだサスペンス・スリラー。
ダン・ギャラガー(マイケル・ダグラス)は有能な弁護士。美しい妻のべス(アン・アーチャー)と6歳になる娘のエレン(エレン・ハミルトン・ラッツェン)に囲まれて幸せな生活を送っていた。あの日、あの女に出会うまでは。ダンは妻子が実家に帰っていた際に参加した出版記念パーティで雑誌編集者のアレックス・フォレスト(グレン・クローズ)と出会い、その夜にどちらともなく誘い、肉体関係を結んでしまう。ダンにとっては一夜の遊びのつもりだったが、アレックスはそれを運命の出会いと思いこむ。一夜の出来心がダンの生活を激しく狂わせていく。
怖ぇよぉ。グレン・クローズの鬼気迫りすぎる迫真の演技が夜尿症もんだよ。その前にあんな野獣ちっくなおばはんに欲情するダンに激しく物申す。アンタ、節操なさすぎ。出来心からとはいえ、あんなアニマルなおばはんとやっちゃおうなんて思うか?奥さんはべっぴんさんじゃねぇか。もしかしてべっぴんさんだけど床上手ではないとか?あら、ヤダ。KOROちゃん、いくら作品がエロティック・ホラー(え?ホラー?)だからっていきなりエロ発言はどうかと思うわよ。ま、床上手とか怪物好きとかはおいといて。
シチュエーション自体は1971年作の「恐怖のメロディ」とほぼ同じ。そこそこに成功した男が一夜の出来心から恐怖のズンドコに陥るお話。物語終盤でストーカー女が相手の男に追い込みをかける手口まで同じ。しかし監督の嗜好なのか当作品はこれでもかというくらいショッキングなシーン満載。「恐怖のメロディ」は時代背景もあるせいか直接的なショッキング・シーンはかなり少なめ。しかし初監督ながらクリント・イーストウッドが演出のツボを抑えてるので直接的なシーンはなくとも充分、怖い作品でしたよ。で、当作品。エロも強調ならグロさも強調。マイケル・ダグラスがケツ出して頑張るセックス・シーンは既にエロではなくてギャグでしたケドね。おっさん頑張りすぎ。
マイケル・ダグラスがちょっとしたスケベ心から深みにはまってしまう男を上手く演じております。説得力がありすぎるキャスティングです。演技ではなく地なんじゃないのか?と思わせるほどにダン役がハマっております。グレン・クローズも上手いと思うがそれ以前に怖すぎる。マユゲないし。透き通った薄い水色の瞳がガラス玉っぽくてこれまた怖い。髪型さえも恐怖の対象。
ストレート過ぎるショッキング・シーンが多いので(○○○鍋とか)、そんじょそこらのホラーものより断然怖い。終盤辺りからはグレン・クローズが怪物状態と化してきて怖いを通り越して笑うしかない状態になってましたが、意外と丁寧に作られた正統派スリラー。怪物おばさんとケツ出しおっさんがお好きな方はどうぞ。
1987年/アメリカ/120分/監督:エイドリアン・ライン
FATAL ATTRACTION