ゲット スマート

1960年代に放映されたアメリカのTVシリーズ「それ行けスマート」の劇場版リメイク作品。

優秀すぎるが故にエージェントになれなかった男マックスウェル・スマート(スティーヴ・カレル)。彼はアメリカの極秘諜報機関“コントロール”に所属する腕利きの分析官。40以上もの言語を操り、盗聴で得た些細な会話の中から重要な情報のヒントを読み解く驚異の分析能力を持つ男。だが、分析官として優秀すぎるが故にこれまで憧れのエージェントへの昇格を見送られ続けていた。

そんなある日、コントロール本部が世界征服を企む国際犯罪組織“カオス”の襲撃に遭い、エージェント全員の素性がカオス側に漏れてしまう緊急事態が発生する。急遽、スマートは未知のエージェント“86”として極秘任務に就くことになる。パートナーは最近、整形手術によって新しい顔を手に入れた美しきエージェント“99”(アン・ハサウェイ)。

カオスの陰謀を阻止するため、持てる分析能力とたゆまぬ訓練で身につけた東洋武術、そして本人の意思とは関係なく発揮される天然ボケを駆使して最後の切り札・スマートは行く!それ行け、スマート!


評判だった「40歳の童貞男」がKORO的にハズレだったんで、全く期待しないで観たワケですが。意外と拾いモン。ご老体KOROもさすがに「それ行けスマート」はリアルタイムで観てないが、なんだか懐かしい雰囲気のスパイ作品でしたわ。個人的にはジェームズ・カーンとアラン・アーキンの2ショットが拝めたり、出番の少ないエージェント13役を嬉しそうにあの俳優が演じてたりするのを眺めてるだけで楽しめマシタ。しかし、ホントに嬉しそうに演じてたな、○ル・○ー○イ。あのローテクすぎる隠れ方に笑いが止まらんかった。

なんと申しますか。全編に漂うハズレ感たっぷりの空気が妙にKORO好みでありマシタ。セットや小道具が凝ってるし、ド派手な爆破シーンがあったりとかなり金を掛けてると思うんだけど、どこか方向性の間違った金の掛け方してる感が好き。それとけっこうキャストも豪華だ。アン・ハサウェイはKORO的に全然好物の女優じゃないんだけど、この作品の彼女にはかなりソソられマシタわ。スマートと彼女が演じるエージェント99の噛み合わない会話っぷりにワラタ。けっこうアクションシーンもサマになってるし、アン・ハサウェイに対する認識を改めた次第。

デモ、やっぱり彼女には「いくつになってもワタシは王女様★」と思ってる匂いがする。因みにミーが夢見る夢子ちゃんな女の子を罵る時の常套文句は「オマエはアン・ハサウェイかッ!」デス。ワタシのメイクのポイントは厚塗り重ね塗りのアイシャドウよッ!歌舞伎の隈取りにヒントを得たの!な女の話はおいといて←つくづく失礼

アン・ハサウェイに文字数を割いてる場合か。脇役も何気に豪華。凄腕エージェント役でドウェイン・ジョンソン、変な発明ばっかりしてる開発者コンビの一人でマシ・オカ、アホな大統領役にはジェームズ・カーン、そして悪役でインドの大巨人・プロレスラーのダリープ・シンが出演。その上、テレンス・スタンプも出てるぞ!うひょ〜ッ。KORO的にツボったシーンはテレンス・スタンプ演じるシーグフリードの手下とスマートが絡むトコ。ぶっちゃけ下ネタど真ん中な笑いなんですが、あのシーンには茶を吹きましたわ。あと序盤の飛行機のトイレでのシークエンスもワラタ。こちらのシーンも下ネタだ。KOROちゃん、嫁入り前の乙女ちゃん(自称)だけど、下ネタはイケる口デス。つ〜か下ネタどんとこいタイプ。お下劣バンザイ。

基本はドタバタスパイコメディなんだけど、意外とストーリーもしっかりしてるし、アクションも抜かりがない。アン・ハサウェイの蹴りが鋭くて驚いた。クライマックスのハイウェイでのチェイス・シーンもかなり見応えアリ。難を言うとすると敵のボスの影が薄いトコか。あれはホントにボスなのかよ。ま、KORO的にはテレンス・スタンプがたっぷり拝めたんで無問題ですが。

海外のコメディって笑いのツボとか文化の違いで全く笑えなかったりしますが、この作品は日本人の感覚でも充分、楽しめる出来となっておりマシタ。バカ笑いとまではいかないが、クソ真面目なのにことごとく的外れなスマートの行動にニヤニヤしっぱなし。ユルい笑いがお好きな方は是非、どうぞ。
2008年/アメリカ/110分/監督:ピーター・シーガル
GET SMART
2009.12.09記

「靴電話」
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