GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

企業のネットが星を被い電子や光が駆け巡っても国家や民族が消えてなくなるほど情報化されていない近未来─

近未来の超高度情報化社会を背景に公安警察の特殊部隊が国際的なハッカーと対決していく姿を描いたSFアクション・アニメ。原作は士郎正宗のコミック「攻殻機動隊」。

アジアの一角にある企業集合体国家。通信ネットワークの飛躍的な進歩と人体のサイボーグ化(義体化)に伴い、電脳犯罪が高度化し複雑となったことを受け、政府は内閣総理大臣直轄の防諜機関で犯罪に対して攻性であることを常とする特殊部隊・公安9課(通称・攻殻機動隊)を設置する。荒巻課長率いる公安9課の実質的なリーダーである少佐こと草薙素子は脳と脊髄の一部を除いた全身を義体化しており、戦闘能力のみならず、ハッキングスキルも突出したものを持っており、荒巻の信頼も厚い。

ある日、不特定多数の他人の電脳をゴーストハックして人形のように操る国際手配中の凄腕ハッカー、通称“人形使い”が入国したとの情報を受け、公安9課は捜査を開始する。まず人形使いは秘密会談を控えた外務大臣の通訳にゴーストハックを仕掛けてきた。事態を重くみた9課は侵入回線を逆探知して犯人逮捕に向かうが犯人らしい男も、人形使いに操られているに過ぎない存在であった。この事件をきっかけに草薙素子は電脳化され完全義体化された己の人としての存在意義に疑問を抱くようになる。そんな中、政府御用達である義体メーカー「メガテク・ボディ社」の製造ラインが突如稼動し、女性型の義体を勝手に作りだす事件が起こる。義体は工場から逃走するが、交通事故に遭い公安9課に運び込まれる。調べてみると、生身の脳が入っていないはずのその義体の補助電脳にはゴーストのようなものが宿っていることが判るのだが─


原作コミックを繰り返し読んだKOROです。士郎正宗の緻密な絵に興奮し、難解な内容に頭を抱えながらも貪るように原作を読みましたヨ。「アップルシード」も読んだぞ。「仙術超攻殻ORION」だって読んだぞ。「攻殻機動隊2 MANMACHINE INTERFACE」だって買っちゃったぞ。「攻殻機動隊」よりさらに難解で10回読んでも脳に内容が染込みマセンでしたけどね(号泣)。ホントに好きなのかよ。そんなKOROの嘆きはともかく。

とにもかくにも「攻殻機動隊」好きなので(ホントかよ)、張り切って映画を観た。しかし鑑賞後、いいようのない気持ちにとらわれる。なんつ〜か。草薙素子が暗い。エラい深刻だなぁ。全然、おチャラケたりバカ言ったりしねぇよ。バトーもやたらとハードボイルドな面が強調されておりマスよ。もっとメカに対する独特の拘りぶりとか描いてくれよ。道路の真ん中で車の解体をおっぱじめてクレよ。トグサも妙に落ち着いちゃってる。彼はもう少し若さや経験不足が感じられる言動が原作では見受けられたのに。そこが彼の人間らしい一面を表わしててヨカッタのに。ま、彼の「あんなゴツいお姫さまにエスコートなんているのか?」って台詞には笑わせていただきマシタが。

映像や音楽は素晴らしかったが、登場人物の誰もが暗いつ〜か妙にストイックつ〜か。これは押井守監督がフィルム・ノワールの影響を受けているせいなのか。劇場版の「攻殻機動隊」も決してキライではないけど、このダークさはちょっと違和感だったなぁ。それとエンディング。原作コミックでは○○型の義体なのに何故か劇場版では○○。バトーは「俺の趣味じゃねぇよ」と言っておりますが、じゃ誰の趣味なんだよ!監督の趣味か?押井さんは○リなのかッ?

それとフチコマが一切出てこねぇよ。ミーは斑駒が好きなんだよ。ヤツらの無邪気で好奇心旺盛な性格が大好きなんだよ。チラっとくらい出してくれたっていいじゃないか。バセットハウンドをやたら出すヒマがあるんだったらフチコマ登場させてクレ。カワイイ斑駒ちゃんが登場しないのがKORO的不満点でございます。ま、そういいながらも何度も鑑賞してるワケですが。バトーが大好きですから。さりげなく素子に上着をかけるバトーに萌え〜ッ!ですから←アホ

「マトリックス」製作に多大な影響を与えたといわれている当作品。非常に情報過多で難解な原作をかなり判りやすく整理して見事に映像化していますが、やはりテーマや内容などはかなりマニアックなので原作を知らずに細かい説明もナシに観ると「なんじゃこりゃ」気分満載になることは必至。80分ではなくせめて100分くらいの尺にして、もう少し原作を未読の方でも入りやすい形にして欲しかったというのが正直なトコロ。それとフチコマ登場シーンもな←しつこい
1995年/日本/80分/監督:押井守
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

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