突然の両親の交通事故死により昔の隣人夫妻に引き取られることとなった姉弟に迫る危険を描いたサスペンス・スリラー。
ルビー(リーリー・ソビエスキー)は両親と弟のレット(トレヴァー・モーガン)と暮らす女子高生。遊びたい盛りのルビーにとって両親は口やかましく感じられたし、年の離れた弟は生意気で鬱陶しい存在ではあるが、それなりに幸福な毎日を送っていた。しかし、いつものように友達との遊びから帰宅したルビーを待ち受けていたのは両親の交通事故死という訃報。あまりに突然の出来事に悲しみにくれる間もないルビーとレット。
そんな二人に両親は400万ドルもの財産を遺してくれていた。しかしまだ学生の二人は遺産を自由にすることは出来ない。遺産管財人アルビン(ブルース・ダーン)の助言により、成人するまでかつての隣人であるテリー(ステラン・スカルスガルド)とエリン(ダイアン・レイン)のグラス夫妻に引き取られることとなった二人は住み慣れた家を離れ、遠くマリブ・ビーチにあるグラス夫妻の邸宅、“グラスハウス”へと向かう。豪華な大理石と磨き上げれたガラスで建てられた豪邸。美味しい食事にブランドもののファッション、プレステまで与えられる二人。だが、豪邸であるにも関わらず姉弟は同じ部屋での生活を命じられる。生意気な弟と同室で不満いっぱいのルビーだったがレットはプレステし放題の環境に即座に順応する。
転校先の学校にも馴染めず、グラス家に帰れば帰ったで着替えをすれば誰かに覗かれているような、電話をすれば盗聴されているような。おまけに自宅のプールで泳げば養父テリーの嘗め回すような視線が気になるルビー。そして時折り聞こえる激しい夫婦喧嘩の声。養父母は私達のことで言い争っているのだろうか?ある日、帰宅すると注射器片手にぐったりしているエリンを見てしまう。糖尿病のインシュリン注射だとエリンに言われるが、彼女の様子は尋常ではない。テリーの経営する会社に行けば、テリーが何者かとモメているしで徐々にグラス夫妻に不信の念を抱くルビー。彼女の疑念は思春期の少女特有の不安によるものなのか。それとも…
なんつ〜か。色々不満がありますが。まずタイトルにひねりがなさすぎなんだよ!アンポンタン!単なる“グラスさんのお家”って意味なのかよッ!で、ガラス張りか。グラス夫妻が住んでるからガラス張りか。安直過ぎるんだよッ。もっと意味深かと思ってたぞ。ったく。なっとらんな。第一、ヒロインが全くなっとらんよ、チミ!可愛くねぇよ。終始、ブーたれ顔だよ。ついでに下膨れだよ。体型もグラマラスといえば聞こえはいいが、はっきりいって10代ですでにオバチャン体型ってカンジ。全然KORO的には萌えマセン!ビキニ姿もお着替えシーンもこれっぽっちも嬉しくありマセンッ!ルビーの体型も言動もいちいち鼻につくので終始イライラしっぱなし。ルビーとレットが揃いも揃って可愛げないので全く感情移入出来ず。特にルビーが状況を打破しようと頑張ってるのは判るんだが、その頑張りが変な方向へ向かっているので腹立たしいコト、この上ない。まったくもう。
こういう作品のヒロインはね、童顔なのにエッチな体型で健気に頑張るんだけど、ちょっぴりオマヌケだから窮地に陥ってキャァァ〜ッってならなくちゃいけないの。ルビーみたいに下膨れのふて腐れた顔はダメなの。「あ〜れ〜」とヤラれちゃうようなヒロインが萌えるのよ!判ってないんだから!…って、どこのマニアだ。どういう嗜好の持ち主だ。
え〜。気を取り直して。そうそうテリー役のおっさんもイカンですよ。アンタ、ひねりなさすぎ。エリン役のダイアン・レインの老けぶりに涙。それに全然見せ場がないよ。脇役並の扱いですよ。もっと丁寧にルビーとの関係を描いてくれなきゃ彼女のあの行動は説得力ゼロですよ。なんだかなぁ。キャストもアレなら内容もアレ。えぇ、はっきり言ってダメです。安っぽい。あっと驚くような展開は皆無。序盤はまだ観られたが○○○が追い詰められていく終盤はガタガタ。序盤の葬儀シーンでなんとなくラストはこんなシーンで終わるんじゃねぇの?と思ったら、そのまんまだった。あんれまぁ〜。グラスハウスとタイトルなのに全然、グラスさんのお家がストーリーに絡んでこないし、○○○の陰謀も計画的に見えて実は雑で行き当たりばったりなのもガッカリ。今時、二時間ドラマでもこんなに雑じゃないぞ。
リーリー・ソビエスキーのマニアックな体型が好きだという人以外にはオススメ出来ない作品。
2001年/アメリカ/106分/監督:ダニエル・サックハイム
THE GLASS HOUSE
2008.12.30記