拳神

選ばれし者、目覚めよ!

秘められたパワーを最大限に引き出すことの出来る“パワーグローブ”を巡って繰り広げられる闘い。最新のCGとワイヤーワークを駆使し、香港の新旧スター豪華競演で描く近未来SFアクション。

通常、人間の脳90%は眠ったままになっており、そこは“神の禁区”と呼ばれていた。しかし、人類がヒトゲノムの解読に成功した数十年後、その秘められたパワーを覚醒させる“パワーグローブ”の開発が成功する。遂に人間は“神の禁区”に近づくことが可能となったのだ。100名の警官がパワーグローブの開発実験に参加。だが、同時にそれは、ある1人の男を世界征服の野望に目覚めさせてしまう発端ともなった。政府は突如実験を取り止め、全ては闇に葬り去られてしまう。男は地下に潜り、人類は青い空を失った。

近未来サイバーシティHONG・KONG。若者たちが熱狂するサイバーリングにやってきた青年クァン(ワン・リーホン)と親友ジャズ(チン・カーロッ)、双子の姉ベル(クリスティ・ヨン)。リングでは連勝中のティロン(スティーヴン・フォン)が外国人相手に華麗な技を繰り広げ勝利したところだった。その戦いぶりに興奮したクァンがリングに飛び込み、母親から決して人前では見せてはいけないと言われている“神拳道”の必殺技でティロンを撃破する。この時出会った2人が世界を救う運命にあるとは、誰もまだ気付いていなかった。彼ら自身さえも…


サイバーシティHONG・KONGの街並みの描写がほとんど「ブレードランナー」。ガラス突き破って倒れるトコとかも似てたなぁ。クァンの乗ってるローラースルーゴーゴー(古ッ!)みたいなのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」でマーティが乗ってたヤツ?で、クァンとティロンが「鉄拳3」の風間仁とファランに激似。敵役のジン21は「帝都大戦」の嶋田久作ですか!ってカンジです。それと未来の携帯電話は親指と小指に装着されてる模様。電話かけてる姿がアメリカンホーム保険のCMを連想させます。イヤだ。パクリ?いえ香港映画の心意気です!←誉めてない

まぁそういう細かいコトはヨロシイのです。おバカ映画を期待して新幹線で博多まで観に行った作品です。弾けてくれ!もっとやっちゃってクレ!とにかく冒頭のサイバーリング戦からしてハァ?な気分満載。あなた方、なんで戦ってらっしゃるの?それにそんなに超高速な動きなのにクァンの風間仁ヘアがちっとも崩れないのは何故?双子なのにクァンとベルが全然似てないのはどうしてなの?とゆ〜か2人のバースデーパーティのシーンになるまで双子だとは全くワカリマセン。

サイバーリングでクァンが大披露した“神拳道”。彼が生まれる前に死んだという警察官であり、拳法家でもあった父フォンロイ(ユン・ピョウ)が築いた拳法です。父をクァンは映像でしか知りません。母イェン(セシリア・イップ)は“神拳道”を人前で使ったことを厳しく叱りますが、何故使ってはいけないのか、父は何故亡くなったのかは教えてくれようとはしません。気晴らしにクラブに出かけるクァン達。ティロンと再会。クァン、恋に落ちる。いきなり乱闘。唐突にダーク刑事(サモ・ハン・キン・ポー)登場。パワーグローブの威力爆発!…え〜と説明簡単過ぎですか?デモ、こんなカンジなんです。ストーリーなんてどこかに行っちゃってマス。あらまぁ。

展開が早いというか、とりあえずCG・VFX&ワイヤーアクション使っとけ!みたいなつ〜か。第一“神の禁区”、“神の領域”にせまる道具がなんでパワーグローブやねん!それは「ゼルダ」やろ!重い岩を持ち上げる道具だろ!それとクライマックスでのクァンの恋人エリカ(ジジ・リョン)の行動。SFC「マザー2」のラストかとオモタわ。とにかくツッコミどころ満載な作品デス。敵のジン21がクァンに対して「お前はまだ神の領域の能力を50%しか発揮していない!」という超断言にどうやって測ってるんだ?とスクリーンに向かってツッコんだ。

期待通りにおバカ映画で大受けだったんですケド、不満はアクション作品というのにみなさん身体がユルいコト。ユン・ピョウのゆるみっぷりは断じて許せませんコトよ!なんなんだ、あのおやじ体型はッ!サモハンはいいのよ。副作用らしいから。デモ世界を救う重い運命らしきクァンまでもユルイとは。なのに、ほぼ全編素肌に革ジャケット。ぷくっとした腹を見せるのはやめてくれい。それとエンド・クレジットで流れる曲はクァン役のワン・リーホンが歌ってるんですが、全く映画の雰囲気と合ってないのもイヤン。
2001年/香港/97分/監督:アンドリュー・ラウ
拳神

「カメハメ波」
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