交渉人

IQ180の戦い!敏腕ネゴシエーター同士の息詰まる駆け引きが熱い。

シカゴ警察東分署に勤務するダニー・ローマン(サミュエル・L・ジャクソン)は最高の腕を持つ人質交渉人。ある日彼は同僚のネイサン(ポール・ギルフォイル)から何者かが警察の年金基金を着服し、それには内務捜査局の人間が関わっているらしいと聞かされる。そしてネイサンは何者かの手によって殺害され、その現場に呼び出されたローマンに殺人の容疑がかかる。さらには身に覚えのない年金基金に関する資料が彼の自宅から発見され、年金横領の疑いまでかけられることに。

司法取引で1日の猶予を与えられたダニーは妻の制止も聞かずに内務捜査局に押し入り、居合わせた局長のニーバウム(J・T・ウォルシュ)、タレ込み屋のルデイ(ポール・ジアマッティ)や秘書のマギー(シオバン・ファロン)、フロスト警視(ロン・リフキン)ら4人を人質にして立て籠もる。そしてダニーは警察側に西分署で同じ人質交渉人であるクリス・セイビアン(ケヴィン・スペイシー)を呼ぶよう要求するのだった。

果たしてダニーの大博打は功を奏すのか。SWAT隊らが取り巻く中、ダニーとセイビアンの息詰まる頭脳戦が繰り広げられる─。


IQが高いというよりも、どっちかというと口八丁、手八丁ってカンジのサミュエル・L・ジャクソンが交渉人を演じております。警察署内で起こった年金基金横領とそれに関わる殺人事件に巻き込まれ、犯人の濡れ衣を着せられたダニーは事件の真相を握っていると思われる内務調査局のニーバウムを尋ねるワケですが、揉み合いとなり人質を取って立てこもる始末に。あらまぁ。ホントにIQが高いのか疑いたくなるような展開だな、こりゃ。

ダニーは人質交渉人として西地区でトップの腕を誇るクリス・セイビアンを指名。お互いその道のプロですから、駆け引きがすごいです。強行突破をしようとするグループやFBIの介入を阻止しつつ、事件の核心にせまっていくあたりはドキドキしちゃうよとしか言えません。ドキドキしちゃうよって他にこの作品の息詰まる展開をスンバらしく表現するボキャブラリは持ち合わせてないのかよ。自分で自分を遺憾に思うぞ。ミーの貧弱過ぎる語彙はともかく。

ダニー役のサミュエル・L・ジャクソンもさすがの演技っぷりですが、当作品ではクリス・セイビアン役のケヴィン・スペイシーが一枚上手な気がする。。クリス・セイビアンシリーズが作れるんじゃない?というほど、ハマってましたよ。

肝心の犯人探し。2人の緊張感溢れるやり取りに比べるとあれ、こんなカンジなの?というくらいあっさりとしてたのはいかがなものか。かなり説明不足で判りにくい気がした。ラストで犯人が判っても「あ、そうなの?」というカンジで拍子抜け。しかし、決してこの映画の面白さを損ねているワケではないと思う。

男2人の熱いやり取りの前では犯人探しなんてちっぽけな問題ということで。
1998年/アメリカ/139分/監督:F・ゲイリー・グレイ
THE NEGOTIATOR

「今では演技派のK・スペイシーだが「ワーキング・ガール」ではスゲェ大根だった」
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