名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)

名探偵コナン劇場版12作目。

音楽家ばかりを狙う連続殺人事件が発生。被害者はみな、高名な元ピアニストの堂本一輝が主催する音楽アカデミーの教え子だった。そして堂本が作った音楽ホールのこけら落としコンサートに招かれるコナン達。コンサートの主役を務めるのは天才的ソプラノ歌手、秋庭怜子。だが怜子もまたその命を狙われることに。間一髪のところをコナンに助けられた彼女だったが、今度はコナン達までも犯人によって狙われはじめる。犯人の目的はなんなのか?やがてはじまるコンサート。華やかな舞台の裏に隠された犯人の仕組んだ罠をコナンは解き明かすことが出来るのか?


え〜と。前作「紺碧の棺」よりはマトモでしたよ?謎解きしてる感が多少はあった。ミステリとクラシックの組み合わせもヨイ。しかし。相変わらず爆破が好きだねぇ。犯人はどこで爆弾の知識を得たのかと問い詰めたい。○○一筋な人生ではなかったのか?まぁ、そんな些少なことを言ってたら作品を楽しめないのでスルーだ、スルー。

しかし、なんつ〜か。新一と蘭のラヴラヴエピソードをムリヤリねじこみたいのか疑惑発生。作品のキーワードの1つである「アメージング・グレイス」を中学時代の新一と蘭のある思い出に絡めてるワケですよ。デモ、そんな伏線にもならんような話は全然いらんやろッと軽くツッコンでみました。新一よりも平次出せッ。まぁクラシックと平次はミスマッチとしか思えないから、多分出てこないだろうなぁとは思っていたが、1シーンも登場シーンなし。サビチイ。

あ、内容。いきなり音楽家大量虐殺→バイオリニストの河辺奏子が事故のせいで記憶喪失→ソプラノ歌手の怜子さんも命を狙われる→小五郎が有り得ない理由で犯人を指摘→いつものように的外れ→コンサートはじまる→なんとコンサート会場がッ!みたいな。よく判らん説明だなぁ。まぁいつものことですから。とにかく。一応伏線はところどころに張られていた。そんなの気づくかよッみたいな伏線ですが。一応ミスリードもあった。うっかりハマるとこでした。迂闊。

前作はこれっぽっちも魅力的なキャラが出てこなかったケド、今回は怜子さんがKOROのハートをノック、ノック。クール・ビューティぶりがいいね!それだけでも観た甲斐があったね。それと堂本一輝役の田中信夫さんの緊迫感あるバリトンの声が説得力抜群で聞き惚れた。クライマックスでの「私ならここにいるよ」というセリフにホレボレした。なんかそれだけで意味もなく納得。なにかと使ってみたい。あれ?KOROちゃんは?と誰かが探してる時に「私ならここにいるよ」と低音で登場したい。まぁ誰も元ネタに気づいてくれないでしょうが。

初期の頃のような勢いや面白さが感じられなくなった最近のコナン映画ですが、これは割と好き。パイプオルガンの音色とアメージング・グレイスの美しい旋律に騙されてるのかもしれないけど。自宅でDVD鑑賞だったら、あの音色の美しい響きは半減してたと思うので劇場鑑賞して正解だったかと。

絶対音感の持ち主が○○とかアリなのかよッというのは激しくツッコミたい。アメージングだな。
2008年/日本/115分/監督:山本泰一郎
名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)
2008.05.03記

「歌とは神に祈りを捧げることだ」
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