ナインハーフ

エイドリアン・ライン監督お得意のエロティック・ラブ・ストーリー。

ニューヨークの画廊に勤めるエリザベス(キム・ベイシンガー)は、ある日女友達とチャイナタウンに出かけた際にハンサムで身なりのよい男に声を掛けられる。不思議な予感に心ときめくエリザベス。翌日、街角のフリーマーケットで高額過ぎて諦めかけていたスカーフを思いがけずプレゼントしてくれたのは昨日の男だった。ジョン(ミッキー・ローク)と名乗るその男の洗練された優しさと、どこかミステリアスな雰囲気に惹かれ恋に落ちるエリザベス。すぐに関係を持つ2人。今までに感じたことのない高揚。エリザベスが経験したことのない興奮を与えてくれるジョンに夢中になり、言いなりになるエリザベス。男装で出かけたり、犬のように這い蹲ったり。高級品を次々とプレゼントしてくれるジョンだったが身の上話は一切してくれなかった。やがてジョンの要求がエスカレートしていき…


当時はそのエロティック・プレイがかなり話題になりました。そこのアナタ!彼女の身体に氷なんか這わせたりしたでしょ!そちらのアナタも目隠しなんかしちゃったりしたでしょ!え、ミーですか?ミーは当時まだ未成年でしたから、そんなプレイは致してませんわよ?つ〜か未成年が観ちゃいかんやろ!仕方がねぇだろ!ミッキー・ロークがどうしようもなく好きだったんだから!たしか従姉と一緒に観に行ったような気がするんだが、お互いに特に気恥ずかしい気持ちにはならんかったような。だいじょぶです。ミーの従姉は13歳だったミーに「O嬢の物語」とか「チャタレイ夫人の恋人」を読ませるようなとんでもないおねえちゃんでしたから。熱く「性とは!」と中学生のミーに語る素晴らしい女性でしたから。そんなKOROの性春物語はおいといて。

要するに様々なエロ行為を受けることにより、エリザベスの奥に潜む潜在的な欲求を開花させていくまでを、タイトル通り9週間半に渡って描いている“だけ”の作品です。ええ、それだけです←言い切ってるなぁ。だって監督がエイドリアン・ラインですよ?生々しい描写をスタイリッシュぽい映像で見せちゃう風俗監督ですよ?←褒めてるつもり。あ、光の使い方はステキだったかも。当時はそれなりに衝撃的だったんだが、観直してみると特に刺激的でもなかったり。氷プレイも男装プレイも既に経験済みのご老体ですから←見栄

キム・ベイシンガーの洗練されきってない雰囲気がいい。魅力的ではあるけれど、いま一つ開花してない女性ってカンジが出てた。ミッキー・ロークはあまりにもハマリすぎ。当時ナニを血迷ったのか、熱狂的にミッキー・ロークを愛していたKOROは彼を眺められるだけで大満足でしたからね。しかし「蘭の女」で同じような役をやってたのはなんだかなぁと思ったケド。

ラストは意外にも切ない締め方。ジョンの哀しげな瞳がやるせない。
1985年/アメリカ/117分/監督:エイドリアン・ライン
NINE 1/2 WEEKS

「整形して失敗したミッキー・ローク」
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