白いドレスの女

激しく熱い情事─それは悪女がしかけた甘い罠

フロリダ。ある夏の熱い夜、弁護士のネッド(ウィリアム・ハート)は偶然出会ったマティ(キャスリーン・ターナー)にたちまち心を奪われる。白いドレス、艶やかな長い髪、官能的なボディライン。思わず声をかけるネッドだったが、彼女の態度はつれなかった。パインウッドに自宅があるとだけ言い残して立ち去る彼女。後日、再会した2人は次第に深い仲になる。マティにはエドムンド(リチャード・クレンナ)という夫がいたが20歳以上も年上のただの中年じみた夫に彼女はうんざりしていた。たちまち2人に芽生える殺意。ネッドはエドムンド殺害の準備を開始。爆弾のプロであるテディ(ミッキー・ローク)の助けを借りて、計画を実行に移すネッドだったが…


美しく官能的な悪女の魅力に翻弄され、坂道を転がるように犯罪に手を染める弁護士の姿を描いた作品です。監督のローレンス・カスダンは、スター・ウォーズシリーズやレイダースなどの脚本を手がけた人物。この作品が監督デビュー作です。脚本も自ら手がけております。とても丁寧で緻密な人物描写をされていて、まるで映画を観ながら小説を読んでいるような一粒で二度美味しい気分になれるお得な作品。

マティ役のキャスリーン・ターナーは驚く事にこれが映画デビューだとか。うそ〜ん。しかも当時27歳だって?またまたうそ〜ん。絶対、見えないぞ。いや、老けてるとかじゃなくて悪女の貫禄ばっちりだったんだもん。「ふん、このアタシの太ももの魅力に逆らえるって?強がってんじゃないわよ!素直におなり。そこに這い蹲りなさい、そしてアタシの足をお舐め」って台詞がムチャクチャ似合いそうなほどに見事な悪女ぶりだったんだもん。彼女は決して美人とは言えないと思うんですケド、あのハスキーボイスと見事な脚線美は悪女役にはうってつけですね。この作品では妖艶な悪女の雰囲気ばっちりで後に「シリアル・ママ」で怖さ全開、どすこい体型バンザイのおばちゃん役を演じるコトになるなんて想像もつきませんでした。女は実に恐ろしいとはこのことか。

全編に漂う真夏のうだるような熱さ(暑いでなくて“熱い”って雰囲気)が徐々に官能的なマティの罠に陥っていくネッドの心情とシンクロしてて、咽返るような熱気に包まれたムードある作品でしたよ。当時はまだまだおこちゃまだったKOROにはちょい刺激が強すぎた。おかげで怖くてキレイなお姉さん好きになっちゃったわよ。

あ、そうそう。ブレイク前のミッキー・ロークも出演しております。この作品の2年後に公開される「ランブルフィッシュ」でミッキー・ローク萌えになってしまったKOROですが、当作品では全く、目に留まらなかったというのが正直なトコロ。キャスリーン・ターナー扮するマティの濃厚な色香にしっかりチャームされてしまい、ヤローなんて目に入ってませんでしたよ。

寝苦しい真夏の夜に観ると悪夢にうなされそうな作品ですが、悪女に翻弄されてみた〜い!って時には是非どうぞ。マティのあの引き締まった足首はかなりイイ。
1981年/アメリカ/113分/監督:ローレンス・カスダン
BODY HEAT

「アメリカ映画専門サイトで歴代映画のセクシーなカップルにネッドとマティが第6位にランクイン」
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