―セル―それはガラスのショーケース。そして閉ざされた心の闇…
サイコ殺人鬼の心の中に入り込み事件解決をしようとする心理学者の異様な体験を描いたジェニファー・ロペス主演のスリラー。
シカゴ郊外にあるキャンベル研究所。心理学者キャサリン(ジェニファー・ロペス)は人間の潜在意識や夢の中に入り込む技術を研究していた。そんな彼女に、ガラス張りのセル(独房)に女性を閉じ込め溺死する姿を見て性的快楽を得る連続殺人犯の心の中を覗いて欲しいという依頼が舞い込み…
監督がTVCMやMTVで活躍している人らしく、映像だけは素晴らしく美しいです。えぇ、映像だけは。ワンシーン、ワンシーンがムダにキレイ。夢の中のJLoも異常にキレイ。デモ、ストーリーはハァ?連続殺人犯が自分自身の背中にフックを付けて自らを吊るシーンもハァ?その理由を「浮遊している感覚が楽でいいのよ」ともっともらしく説明するJLoには更にハァ?思いっきり背中に痛み感じるだろ!目一杯、重力感じてるだろうが!と激しくツッコンでみました。相手役がFBI捜査官に扮するヴィンス・ヴォーンなのもなんだかなぁ。あ、彼がキライとかじゃないですよ。「ロストワールド」くらいしか彼の出てる作品は観てないケド、決して演技がダメとかじゃなくて、“あの”JLoが「もっとセクシーで見目麗しくて、けれど私というスンバラシイ女性をより一層際立たせるような俳優キャスティングしなさいよ!」と言わなかったのかなぁと。あ、私というスンバラシイ女性をより一層際立たせるような俳優ということでヴィンス・ヴォーン?あぁそりゃ納得←失礼
いきなり砂漠で馬に跨ったJLoが白い衣装を纏って登場。砂漠にぽつんと佇む可愛げな少年に近づき話しかけます。男の子の顔、豹変。んぎゃぁぁぁ〜ッ!とりあえずこのシーンだけはKOROのホラー不感症な心を激しくノックしました。つ〜か反則。後ほど延々と描かれる連続殺人犯カール(ヴィンセント・ドノフリオ)の夢の中の歪んだ世界なんて可愛い男の子ちゃんのあのお顔に比べればかなりの正常世界ですヨ。
しかしマジでストーリーはいかがなもんでしょうかのぅ。意識不明になった犯人。今までのパターンからあと数時間で助け出さないと溺死してしまう被害者の女性。助けなくちゃ!じゃ、犯人の夢の中に入っちゃう?つ〜か入ったのはいいが、何にも役に立ってないし。被害者を探す手がかりも犯人の家を丁寧に捜索して、きっちり調査しときゃ判っただろってカンジだし。それと一番の疑問がキャサリンの行動ですよ。アンタ、被害者はどうなってもいいのか!とマジで彼女の心の中に入ってなんかトラウマあるんじゃないのと探りたくなるような謎行動。
ワンシーンを切り取って眺めるだけだったら、とても美しい(グロだけど)映像のオンパレードですが、あぁもストーリーがダメだと怖くもないし、ドキドキ感も全くナシ。JLoの超絶的なデカイお尻が拝めれば満足の方にはオススメ。
2000年/アメリカ/107分/監督:ターセム・シン
THE CELL