スーパー・マグナム

んん〜マンダム

久しぶりにニューヨークの友人を訪ねにやって来たポール(チャールズ・ブロンソン)は、その一帯がストリートギャングの手によって無法地帯と化していることに愕然とする。細々と抵抗を続ける住民達。しかし、ポールの友人である女性(デボラ・ラフィン)が殺害され、ポールの怒りは頂点に達し、マグナム片手に反撃を開始する!


ブロンソンの“デスウィッシュ”シリーズ第3弾デス。「狼よさらば」、「ロスアンゼルス」の前2作は無能な警察に失望し、悲しみを滲ませつつ悪党退治をする“自警団”ポール・カージーのお話だったワケですが、この作品はなんだか雰囲気が変わってました。怒りや悲しみに突き動かされ、悪党を退治するポールではなく、なんか殺人を楽しんでるカンジ。

ストーリー展開がすごいことになってます。友人を訪ねてみると、その友人は死体となっていました。いきなりポール捕まる。そして留置場の中で小生意気なチンピラをボコり倒す。署長さんに呼び出しをくらったのでお咎めを受けると思いきや、「ヘイ、ユーは噂に名高いミスター自警団ネ?コノ街はチンピラ共がはびこってマ〜ス。ユーの力でボコっちゃってオッケ〜デス!てゆ〜か、やっちゃってクダサ〜イ」(←超訳)とお願いされます。署長さん自ら殺人教唆をやっちゃってくれます。スゲェな、ニューヨークって街は!

もうそれからの展開は笑うしかないくらいのお馬鹿っぷりです。おバカエンジン、フルスロットル。ポールの車の部品を盗もうとしてるチンピラをいきなりピストルで撃っちゃいマス。過剰防衛どころじゃないです。でもノープロブレム。署長さんのお墨付きもらってるし。クレイジーな街だな、ニューヨークってトコは!

住民達がポールの実力を知り、助けて欲しいという場面でポールが一言「友達のウェルディを呼ぼう」…すると友達のウェルディが小包でやってきました。はい、お友達のウェルディはウェルディ45マグナムという銃でございました。「おっさん!アンタは銃が友達か!」と激しく突っ込んでしまいマシタ。「デスペラード」のカンパとキーノよりも衝撃的な助っ人登場のシーンでございます。

とにかく真面目に観ると疑問点だらけの作品ですが、ブロンソンのチンピラ=殺ル!の単純図式に観る者に考えさせる間を与えないまま終わってしまうお馬鹿映画です。

それとレッドツェッペリンのジミー・ペイジが前作の「ロスアンゼルス」に続き音楽担当してます。「ロスアンゼルス」ではラズベリー賞にノミネートされたらしいケド。
1985年/アメリカ/91分/監督:マイケル・ウィナー
DEATH WISH 3

「バズーカ砲もお友達です」
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