ザ・グリード

90分で3,000人。喰って、喰って、喰いまくれ!魔の東シナ海を処女航海するハイテク超豪華客船アルゴノーティカ号に未知の恐怖が浮上する…。いま、絶望の悲鳴が食欲をそそる!

豪華客船を舞台に未知の巨大深海生物が大暴れ、大喰らいするSFパニック。

フィネガン(トリート・ウィリアムズ)を船長とする密輸船サイパン号は武装した傭兵を乗せ東シナ海を航行していた。しかし折からの暴風雨で衝突事故が発生。処女航海中の超豪華客船アルゴノーティカ号を発見し、辛くも避難する。だが3,000人もの乗客を乗せていたはずの船内には不気味なほど人気がなかった。船内にいたのはアサートン船長(デリック・オコナー)と船のオーナー、キャントン(アンソニー・ヒールド)、そして女スリのトリリアン(ファムケ・ヤンセン)の3人のみ。そしてフィネガンは彼らから、突如現れた巨大生物に襲われ皆殺しにされたと聞かされる。そしてまだそのモンスターは客船の中に潜んでいると。


阿鼻叫喚!スピード感ありすぎ!そして潔いまでにB級路線全開ッ!しかもファムケ・ヤンセンが出演!満点献上ッ!…いや、満点というのは言いすぎマシタ。ファムケお姉サマの色香に惑わされマシタ。しかしKORO的にパニック映画の中ではかなり上位にランクイン。キャッチ・コピーのバカさ加減からしてツボです。90分で3,000人って。誇大広告だなぁ。喰って喰って喰いまくれ!って。何十年前のセンスなんだ。

しかし!内容はセンスなどを論じる間もなく怒涛の展開で進む、進む。登場人物が揃いも揃ってほどよくおバカだわ、アクションてんこ盛りだわ、ビビリシーン満載だわでサービス精神豊富にして過剰。そして肝心の深海巨大生物。異常に高速移動デス。えげつないほどに気色悪い造形デス。デモ、よく見るとお目々が愛らしかったデス。そして弱点ナッシング。素晴らしいッ。ラストもマジかよッと思わずツッコミたくなるような、なかなかヒネリの効いた締めかたデシタ。まぁ、あとはファムケお姉サマがもう少し露出度高ければ間違いなく満点献上。

この作品の後に「ハムナプトラ」を撮る事になるスティーヴン・ソマーズ監督が当作品でもグロさとユーモアを絶妙にブレンドさせた持ち味を遺憾なく発揮しております。サスペンスでホラーでSFでアドベンチャーでしかも船上パニックという闇鍋状態の作品ですが、かなりオススメ。
1998年/アメリカ/107分/監督:スティーヴン・ソマーズ
DEEP RISING
2008.02.18記

「お次はなんだ?」
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