香港マフィアと絡む芸能プロに逆らった映画スターと芸能プロ（マフィア）の壮絶な闘いというストーリーをブルース・リーの死後、彼の残したフィルムに代役や合成を使い、1本の映画にした異色作。

実際のブルース・リーが登場するのはクライマックス場面の階段を駆け上りながら、敵の格闘家と戦うシーンのみです。あとは雰囲気や体格の似た代役（実際は全然似てない）がブルース・リーを演じています。なるべく代役の顔が映らないカメラアングルで撮ったりして努力のあとがうかがえるのですが、代役のアクションシーンは代役ゆえ真正面からのシーン禁止なので、ブルース・リー特有の個人技炸裂な迫力あるアクションシーンを演じるコトは出来ません。

代役くんの力量は知りませんが、きっとムリでしょう。それを大勢の人間が入り乱れる団体競技（？）で補おうとしているのですが、そのせいで余計に本人登場のカットが浮いてしまってます。まぁ、ブルース・リー主演の映画ではなく普通のアクション映画だと思えば面白い作品だと思います。

クライマックスの格闘シーンは、台本など書かれていなくて（香港映画って大体そうらしいですね）、ハリウッド時代にリーが武術を教えていたバスケットボール選手が香港を訪れた時に軽い気持ちで「映画でも作ってみる？」と言ったことから、ブルース・リーの頭の中にあった“世界の格闘家を集めた戦い”という漠然としたアイデアを、急遽シナリオを書いて撮影されたものだとか。この格闘シーンは格闘ゲームのコンセプトの基らしいです。カラテカも？

この映画は劇場公開時、日本版・アメリカ版・香港版の3タイプがあったとか。日本版が一番作品としてはいいらしいですが、現在ビデオ化されているのはアメリカ版だとか。
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