少林サッカー

君はまだ、究極のサッカーを知らない。

かつては“黄金の右”と呼ばれるサッカー選手だったファン(ン・マンタ)だが、チームメイトのハン(パトリック・ツェー)が持ちかけた八百長試合に荷担したことがきっかけで、自慢の右脚を折られてしまい、今やサッカー界の首領として君臨するハンの雑用係にまで落ちぶれていた。そんなある日、ファンは街で青年シン(チャウ・シンチー)と出会う。少林拳を信奉する彼は、くず拾いをしながら道行く人に少林拳を説いて回っていた。ファンはふとしたことからシンの超人的な脚力を見抜く。サッカーへの情熱を取り戻したファンはシンにサッカーチームをつくることを持ちかける。少林拳を広める良いきっかけになると思ったシンは、かつて少林寺で共に修行した兄弟を訪ねてまわるのだが…。


オープニングのタイトルロールからおバカです。我が身を削ってでも笑いを取るぜ!みたいな。デモ、本編始まってしばらくは、展開がだらだらしてて割りと退屈。「もしかして期待はずれ?」と不安になりましたが、中盤からはもう最高に笑った。サッカーチームなのに6人ですよ?試合開始3秒でゴール。空を飛ぶし、旋風脚だし、ブルース・リーだし。もうドン引き一歩手前までのおバカさ加減。いきなり歌!みんなでダンス!のトコなんて爆笑。とゆ〜か頭デカ過ぎ。

シン役のチャウ・シンチーは40歳ですって。デモ若々しい。ちょっと惚れました。少林拳を愛し、それを世の中に広めるコトに必死なんだけど、そのせいか微妙にズレてるシンが実にいい。饅頭屋でバイトしてるムイ(ヴィッキー・チャオ)とちょっとイイかんじになるんですが、2人ともどこかズレてるのよね。ムイは顔中にあるデキモノをすごく気にしてます。シンの為にキレイになりたいとあるコトをするんですが、そうするか?それはないだろ!ってカンジ。彼女が変身して登場した時はマジで同一人物とは思いませんでした。とゆ〜か激しく間違ってるよ。まさかあんな風にくるとは予想出来ませんデシタ。降参。

肝心のサッカーシーンもムダにCGや不必要なまでにワイヤーアクションを多用しててイイです。対戦相手も変でイイです。「お前らサッカー選手に見えねえよ!」とか言うアナタ達もサッカー選手に見えませんが?とツッコミたくなるようなリーゼント兄さんとか、無意味にヒゲを生やしてるお姉さんとか。そんなヒゲお姉さんはちょっと田中律子に似てました。

ストーリーは単純で展開がバレバレ。デモ、そんなコトはノープロブレム。コッテリしたギャグ、そこまでやるか精神に感服でございます。ちょっと暴力描写がひどすぎるカンジはしますが、とにかくあの笑いのセンスには参った。クライマックスのあるシーンの為だけにDVDが出たら絶対買うとか思ったし。大真面目でおバカやってるトコがさいこ〜に気に入りました。おかげでこの映画観終わった後ワールドカップ戦が地味に見えたり。
2001年/香港/112分/監督:チャウ・シンチー
SHAOLIN SOCCER

「兄さん達がお帰りになられた!」
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