1960年代。マンハッタン、ヘルズ・キッチン。リーダー格のマイケル(ブラッド・レンフロ)、読書好きのシェイクス(ジョー・ペリーノ)、チビだが鼻っ柱の強いジョン(ジェフリー・ウィグダー)、内気な性格のトミー(ジョナサン・タッカー)の4人の少年たちは、いつも一緒だった。昔はチンピラだったが、すっかり足を洗い今は神に仕える身となったボビー神父(ロバート・デ・ニーロ)は彼ら4人の良き相談相手であり、心優しい理解者。しかし1967年の夏。彼らの人生は一変する。
ほんの些細ないたずら心で起こした出来事が思いもよらぬ結果となり、少年院に送られてしまう4人の少年。そこで看守から受ける、想像を越えた虐待の数々。そして、出所してから10年後…。4人のうちのジョン(ロン・エルダード)とトミー(ビリー・クラダップ)は、チンピラになっていた。偶然入ったレストランで出会った憎き看守のノークス(ケヴィン・ベーコン)。何の迷いもなくノークスを銃殺する2人。検挙された2人の裁判がはじまる。地方検事となっていたマイケル(ブラッド・ピット)と新聞記者見習いとなっていたシェイクス(ジェイソン・パトリック)は密かに連絡を取り合い、ある計画を実行する。
4人の男たちの復讐と友情の物語です。ブラッド・ピット、ジェイソン・パトリック、ブラッド・レンフロ、神父役にロバート・デ・ニーロ、酔っ払い弁護士役にダスティン・ホフマンと豪華な出演陣の顔ぶれだけでも一見の価値あり?
ブラピの少年時代をブラッド・レンフロが演じています。素晴らしいキャスティングだと思います。看守役のケヴィン・ベーコンもいい。憎々しげでステキ。ただこの映画男性には痛い映画かも知れません。KOROはブラピ熱狂的ファンの女の子に懇願されて一緒に観に行ったんですが、女性のKOROたちでさえ、そのシーンではちょっとお尻がもぞもぞ。実話の映画化らしいですが、う〜ん内容的には今いち疑問。
看守たちに受けた虐待の傷の深さは判ります。いつまでも心のどこかに残る傷。しかし、殺害してしまうのはいかがなものか?いえ、別に殺人なんて絶対ダメ!とか道徳的なことを訴えたいワケではありません。映画の中のお話なんだから、そういう展開もありだと思います。ただ、その後の展開がねぇ。なんか盛り上がりに欠けるっていうか。それにデ・ニーロ扮する神父の行動もどうしても無理がある。あまりにも神父があの決断を下すまでの苦悩が描かれていない。
KOROとしては大好きなダスティン・ホフマンとロバート・デ・ニーロの初共演作ってだけで価値ある作品ですが、ブラピファンの方は少々ガッカリかも。老け顔ジェイソン・パトリックが主役なんでブラピはあんまり出てこないし、今いち輝いてない気がします。彼でなくても良かったんじゃないの?ってカンジ。でもラストで幼馴染のキャロル(ミニー・ドライバー)と静かに食事をして語り明かすシーンはノスタルジックで良かった。
1996年/アメリカ/147分/監督:バリー・レヴィンソン
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