ティム・バートン監督が“首なし騎士”の伝説を映画化した、ゴシック・ホラー。ジョニー・デップのへなちょこ捜査官ぶりがイカス!
1799年、ニューヨーク郊外の村で起こった首刈り連続殺人事件。調査を命じられたイガボット捜査官(ジョニー・デップ)は最新の捜査器具(でも、かなり怪しげ)片手に村を訪れる。そこで彼は南北戦争で殺され、自分の首を求め彷徨う幽霊騎士の伝説を聞かされる…
ホラーとなっていますが全然怖くありません。ちょっと残酷なファンタジーってカンジ。とにかくジョニー・デップ扮するイガボットが弱すぎ!血を見たりするとすぐ気絶です。安楽椅子探偵ならぬ失神探偵ですか?でもキレイだから許す。ヒロインのクリスティーナ・リッチも幼さが残る顔立ちにそこはかとなくセクシーさを醸し出してて可愛いですねぇ。個人的には黒髪の彼女の方が好きなのですが、主演2人でベタ頭だったら絵的にダメなんでしょう。でも金髪にかなり違和感あり。
舞台となる村がこれまた怪しすぎてステキです。みんなどこか変だし、村の風景とか小道具、イガボットの少年時代の追憶シーン、どれもティム・バートン監督らしい残酷さを秘めた可愛らしさに満ちた雰囲気でミーは大好きです。ジョニー・デップの「シザーハンズ」以来の顔面蒼白ぶりもいいわ。やっぱり彼はナイーブな役を演じてる時の方が好き。
脇役陣もティム・バートン監督のオタクぶりが発揮されているのか往年のドラキュラ俳優、クリストファー・リーが出演したりしててちょっと嬉しかったです。それと首なし騎士のスタントはダースモールのレイ・パークです。そして肝心の首なし騎士。なんとクリストファー・ウォーケン様が演じています。いやん、それだけでも観る価値5割増しです。いやぁ〜あの不気味かつセクシーな笑顔の凄まじさとといったら…。最後の○○シーンなど悶絶しそうになりました←ミーだけか?
謎解きの方も凝っておりまして、けっこう最後までよく判りませんでした。と、思ってたら脚本書いた方は「セブン」や「8mm」の脚本を担当した方だとか。もうちょっと判りやすい謎解きプリーズでございます。謎解きに気を取られて美しい映像に充分浸れなかったので。
ジョニー・デップの顔面蒼白な美形ぶりと首なし騎士の超絶な強さ、ティム・バートン監督独特の映像美。なかなか楽しめた作品でした。
1999年/アメリカ/98分/監督:ティム・バートン
SLEEPY HOLLOW