スパイダーマン2

クモクモマンの新たな敵はタコ。

あのグリーン・ゴブリンとの死闘から2年。ピーター(トビー・マグワイア)はバイトと大学生活、スパイダーマンとしてニューヨークの街を守るという過酷な日々を送っていた。ヒーローとして生きる道は想像以上に辛く、遅刻を繰り返して大学は落第しかねない状況。さらにはバイトもクビになり極貧のピーター。愛するメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)とは彼女が念願の舞台女優になったことで少しずつ距離が出来、親友のハリー(ジェームズ・フランコ)も亡き父の会社を継ぎつつ、今もスパイダーマンへの復讐に燃えていた。複雑な人間関係と生活苦に悩みが増すばかりのピーター。そんな時、ハリーの援助により研究を続けていたDr.オクタビアス(アルフレッド・モリナ)が実験中の事故で背中に4本の人工アームを持つ怪人ドック・オクとなってしまう。彼はスパイダーマン同様に触手を使って高層ビル群を自在に移動し、ニューヨークの街を混乱に陥れる。スパイダーマンの前にたちはだかる強敵ドック・オク。しかしピーターの身体にはある異変が…


前作のストーリーをイラストで流すオープニングが素晴らしいデス。前作を観ずに、この作品を観る人はほぼ皆無かと思われますが、前作での出来事が脳裏に浮かんできて非常にヨイ。関係ないけど、「トゥームレイダー2」のオープニングとエンド・クレジットはいかんともしがたくダサダサだったなぁと思い出したり。やっぱり映画だってつかみは大切。ということで出だしからクモクモマンの世界にどっぷり浸る。

あ、今回は「スパイダマン、スパイダマン♪」と劇中とエンド・クレジットで懐かしのテーマソングが使われてマシタ。嬉しいなぁ。劇中ではかなり調子の外れた歌いっぷりデシタけど。まぁそれはともかく。クモクモマンが帰ってきましたヨ!コスチュームもおニューですヨ!ちゃんと洗濯も欠かしませんことヨ!おかげでおパンツとか靴下は色移りしちゃってましたケド。前作よりもお笑い度アップ。泣ける度もアップ。アクションもスケール度アップ。MJの三白眼度もアップです(?)

序盤はアクション巨編というよりもン億ドルの巨額をかけたピーター・パーカーの青春赤貧物語かと思いマシタ。遅刻を繰り返してバイトはクビ。大学の講義もいつも遅刻で落第の危機。メイおばさんの家も支払いが滞り、立ち退きを迫られる。ピーター自身も安アパートの家賃が払えずに大家さんから矢の催促。しかし愛するMJは念願叶って、今や舞台女優。ハリーも父の会社を継いで立派に経営者。まぁこれでもかッというくらいにピーターは悩みの種がいっぱい。「ボクはクモ男です」と告白できないから、MJとの仲も進展しないし、親友ハリーとの関係も複雑化する一方。何度、ピーターくんの苦悩ぶりに泣きそうになったことか。

それなのにアナタ!MJったら、ピーターが舞台を観に来てくれないからと言って、他の男と婚約しちゃうんですヨッ。ハリーとは円満に別れたのかよ。いや、別にMJを不細工だとか思ってませんよ?彼女の婚約者が「美しいMJが結婚を承諾してくれました!」と誇らしげにパーティの席で言った時には「美しいは余計だろ」とか思ってませんよ?デモね、美しいとか美しくないとかいう前にキミの心の内が理解出来ん。自分が愛しているならその気持ちを貫け。相手がはっきりしない、構ってくれないからといって当てつけのように他の男と婚約するなヨ。そしてラストはあんなコトしちゃいますからね。んまぁ〜ッ!アナタは女王様ですかッ!ついでに痩せて貧相になったので余計に顔の作りがデカく感じたのはナイショです。

MJにはご不満ですが、それ以外はほぼ満足。序盤でスパイダーマンがエレベーターに乗ってるシーンが好き。美中年との濃厚な空気の中、交わす会話がヨロシイ。アクションシーンもCGと判っていても興奮度高い。電車での一騎打ちなどは「ヒィィィ〜ッ」と叫んだり。踏ん張るピーターの顔を見て「ハルク?」と思ったり。デモ、まだまだ物語は続くのに、あんなにあっさり○を○してヨイの?電車の乗客の反応もちょっと納得しかねるというか。

微妙に疑問点はあるケド、そんなコトは些少な問題なのデス。今回の敵ドック・オクが素晴らしい。前回のグリーン・ゴブリンは演じているお方は大好きでしたが、ヴィジュアル的には「ハァ?」でしたから。その点、ドック・オクの造形はヨカですなぁ。葉巻にマッチで火をつけてくれたりとあんなに甲斐甲斐しいアームなら、ミーも装着したいヨ。そしてドック・オクが火を吹き消してくれるまでじっと待つアームちゃん。カワイイのぅ。しかし、ロングコートはどのようにして着たのかしら?アームちゃん自らチョキチョキ、背中に穴を開けたのか?あら、やっぱり甲斐甲斐しい子だこと。自在に動き回る人工アームの動きにホレボレしました。ドック・オク自身の影のあるキャラクターもヨイ。ヒーローものは悪役も魅力的でないと面白くありませんから。「デアデビル」の敵役キングピンなんて、全然人物描写がされてないから、せっかくマイケル・クラーク・ダンカンが演じてても魅力に欠けてた。

そしてラストにちょこっとだけど愛する○フォー様が出てました。ウットリ。続編へのつかみもバッチリ。というか彼があのコスチュームをつけるのか?それはどうかと思うけど。
2004年/アメリカ/127分/監督:サム・ライミ
SPIDER-MAN 2

「キャビアは開けるな」
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