あの時のような友達を二度と持つことは出来ない。誰にだって…
モダン・ホラーの帝王、スティーヴン・キングの非ホラー作品を基にロブ・ライナー監督が少年時代の爽やかでどこかせつない思い出を情緒豊かに描いた作品。
小学生最後の夏休み。同じ年頃の少年が列車に轢き殺されたというニュースを聞いた4人の少年は、轢き殺された少年の死体を見つけるぷち旅行に出かけます。そして大人になった小説家の主人公が、その少年時代の忘れ得ぬ思い出となった出来事を小説として綴っていくという形で語られていきます。
道中で繰り広げられる数々の出来事。些細なコトでケンカし、笑い転げ、そしてしんみりとしたり。この作品を観ると男の子っていいなぁと思っちゃいます。女の子にはない翼を持ってる気がします。いつもふわふわしてて、女の子の見られない楽しい出来事をちょっとちがう視点から眺めるコトが出来るカンジがするんです。
主人公を演じるウィル・ウィートンやリヴァー・フェニックスもいいですが、個人的にはメガネくんのコリー・フェルドマンがお気に入り!彼のあるエピソードがかなりぐっときちゃうんです。
もちろんリヴァー・フェニックス演じるクリスが主人公に向っていう「神様がお前にくれたんだぞ、ものを書くっていう才能を!」っていう台詞もいいですね。やっぱりリヴァー・フェニックス、何か特別なモノを持ってるってカンジ。あんなにも早く亡くなってしまうなんて…。
ラストの4人がそれぞれの家路に着くシーンも余韻が残ってかなりジ〜ンとします。それぞれがほんのちょっとだけ少年時代はもう残りわずかなのだと、どこかで感じ取っているかのような表情が伝わってきてノスタルジック度最高です。
少年特有の揺れ動く心情を見事に描いた、かつて少年だった男性に贈るせつない物語です。
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