近未来を舞台にあるヴァーチャルシステムと猟奇的殺人事件に関わった人々の2日間の出来事を描いた異色SFアクション。
1999年12月30日のロスアンゼルス。元警官のレニー(レイフ・ファインズ)は今は他人の体感を経験出来るディスク、“SQUID”を売る闇商人。そんな彼の元へ送られてきた一枚のディスク。それには友人アイリス(ブリジット・ベイコー)の惨殺シーンが収められていた。アイリスがレニーの元恋人フェイス(ジュリエット・ルイス)に危機が迫っていることを訴えていたのを思い出したレニーは友人である女ボディガードのルイス(アンジェラ・バセット)と探偵マックス(トム・サイズモア)に助けを求める。フェイスに会い危険が迫っていると言うレニーだが今や音楽界の大物ガント(マイケル・ウィンコット)の愛人となっている彼女の態度はつれなかった。しかし、黒人ラッパーの射殺事件が報じられ、世間に不穏な空気が漂う中、猟奇的な陰謀劇が動き始めていた。
他人の体感をそのまま経験出来る“SQUID”ですが、なんかディスクがMDなんですケド?発想的にはすごく面白いと思ったのですが、ディスクにデカデカとMDと書いてあるのを見た時にはズッコケタ。人の記憶容量なんてMD並みということですか?
しかし、冒頭から見せてくれます。強盗団の逃走シーン&墜落死シーンはかなりきます。目で見るのではなく、脳に直接響いてくる他人の経験。この作品を観ている間中、ずっと脳がジンジンしました。それとレニーが元恋人フェイスとの思い出ディスクに浸ってるシーンは、涙と共に苦笑を禁じ得ないシーンでございます。とにかく最高に情けない表情なんですよ。
KOROのお気に入り女優No1のジュリエット・ルイスが相変わらずチャーミングかつエロエロしくてステキ。レニーと恋人同士だった時のビキニにTシャツ姿の溌剌とした美しさもガントの愛人となって退廃的なファッションに身を包んだ彼女もどちらも抜群に魅力的。彼女がハスキー・ボイスで歌ってるシーンなどは興奮必至です。それとレニーとの○○○シーン。もう、あんな顔されたらそれだけで脳内アドレナリン過剰生産です。鼻血とか涎とか、その他諸々色んなものが垂れてきそうな勢いデス。
女ボディガード役のアンジェラ・バセットもかっこいい。いつまでもフェイスのコトを忘れられず、自堕落に生きているレニーを情けなく思いながらも放っておけず、文句を言いつつも助けちゃうし。とっても強いですし。ああん、あんなお姉さまにも憧れちゃうわ。もうちょっと若かったら彼女こそ「トゥームレイダー」のララ役にぴったりだと思うんですが。
“SQUID”に収められ、レニーの元に届く殺人シーン。それに隠されたメッセージとは?というのがメインのストーリーですが、なかなか謎解きも凝ってて「アンタが黒幕だったのかよ!」とちょっと驚きました。フェイスが歌ってるクラブやファッション、音楽も凝りに凝っててとてもカッコイイ。ラストシーンも圧巻。監督のキャスリン・ビグローの女性とは思えない大胆で骨太な演出が冴えた当作品はSFアクションでもあり、切ないラブストーリーでもある。あ〜、DVDを手に入れてまた観たい。因みに製作・原案・脚本を担当したのは元夫のジェームズ・キャメロン。エロシーンや殺人シーンなどがかなり濃厚なので覚悟してご覧あれ。
1995年/アメリカ/145分/監督:キャスリン・ビグロー
STRANGE DAYS