ある企業から重要書類を盗み出したタキシード姿の謎の男。追っ手を逃れ、パリの地下に張り巡らされた地下道へ。そこには地上とは全くちがった世界があった。
リュック・ベッソン初期の作品です。地下道という文字通りのアンダーグラウンド世界をエキセントリックに描いた作品です。
とにかく主役のクリストファー・ランバートのタキシード&ツンツンプラチナブロンドヘアーがステキ。地下世界を無機質な表情で泳ぐように彷徨う姿がサマになってます。そして上流社会の人間でありながら彼に惹かれ、同じように地下世界に迷い込んでしまうヒロインのイザベル・アジャーニ。彼女が眠ってるシーンがあるのですが、もうその寝顔の可愛さといったら!映画の中でクリストファー・ランバートが黙って色んな角度からその寝顔を眺めてます。あまりの無防備であどけない寝顔にただ眺めてるだけで幸せってカンジ?
リュック・ベッソンの映画っていつもその世界を泳いでるというカンジです。「グランブルー」は正に海を泳いでますが、主人公の精神の中を泳いでるカンジの方が強いかな?この作品は地下を泳ぐ人々をエリック・セラの浮遊感漂う音楽にのせて描いています。
ベッソンの映画ってどちらかといえば人物、心理描写も希薄だし、ストーリーも単純です。けれど独特のリズム感みたいなものがあって、つい映画の世界に引き込まれてしまうような気がします。この作品もそうです。ほとんど無表情な主人公、ストーリーもほとんどナシ。それが逆にストイックなカンジがしてかっこいい!と思ってしまうのです(騙されてる?)
ん〜最近のベッソン映画は泳いでるカンジがしないです。ちょっと残念。
SUBWAY