デアデビル

レーダーセンス覚醒!彼には、見えない悪が見える。昼は盲目の弁護士、夜は正義の使者=デアデビル

「X-メン」、「スパイダーマン」などで知られるマーヴェル・コミック原作のヒーロー映画。昼は弁護士として弱き者を助け、夜は正義の復讐者となり法の目を逃れる悪を退治する盲目のヒーロー“デアデビル”の活躍を描く。

少年マット・マードックは、ある事故で放射性廃棄物の液体を目に浴び失明。しかしマットは視力を失った代わりに聴力など他の感覚が研ぎ澄まされ、普通の人間にはない超感覚“レーダー・センス”を身につけ周囲の物事を的確に把握できるようになっていく。父の死をきっかけに悪を退治することを決意したマットは成長して弁護士として活躍する。しかし彼は夜になると“デアデビル”に変身し、法では裁けない悪者に対して正義の裁きを与える隠された顔を持っていた。ある日マットは偶然、街で会った女性エレクトラ(ジェニファー・ガーナー)に心惹かれるが…


まずデアデビル役のベン・アフレックが地味。ミーはケツ顎はスカンのだよ!身体が引き締まってないぞ!盲目の演技はまぁまぁでしたが、一晩闘ったらボロボロのヒーローになんだかなぁとか思いましたヨ。しかしレーダーセンスを身につけてるとはいえ、アナタ生身の人間でしょ。その割りに跳躍力ありすぎ。それとコスチュームが強烈にダサい。劇中でデアデビルの正体を知っている神父さんにも「あのコスチュームはクレイジーだ」とか言われてました。

売り物のレーダーセンス。デアデビルの強みでもあり弱点でもあるワケで。悪者を追い詰めたのはいいが、トドメをさすぞというところで地下鉄が通過し、その轟音に「ンギャァオッ!」というカンジで倒れこむデアデビルにマーヴェル・コミック最弱のヒーローの烙印押したり。弱ッ。

ストーリーもボロボロです。大体正体を隠して闘うヒーローが劇中で3回もマスクを取られてる時点でアウトです。「視覚を失ったことで他の四感が研ぎ澄まされた。そして私は感覚と身体を鍛えた」というナレーションだけで終わる特殊能力の説明。簡潔すぎ。エレクトラ登場シーンでカフェ内にいるにも関わらず、外からやってくる彼女の匂いだけで「イイ女がくる!」と確信するトコもぽか〜〜ん。イイ女の匂いってどんなのだよ。しかもエレクトラはどうみても女ガイ・ピアースにしか見えません(失礼)。どうもデアデビルのレーダーセンスはかなりヤバいようです。極めつけはクライマックスで追い詰められたデアデビルがヒーローとしてはやってはいけない禁じ手をなんの迷いもなくやっちゃうとこ。やっぱり最弱だよ、アンタ。デアデビルがやってくるというのに何故か護衛のものを全員帰らせるラスボス(?)も意味不明。

それと人物描写が希薄。マイケル・クラーク・ダンカン演じるキングピン。彼の悪の帝王ぶりがほとんど描かれてない。なのでエレクトラの父が彼の下でナニやってたのか全然ワカリマセン。もう少し説明してくれよ。エレクトラもKORO的にはハァ?ですよ。何度も言うけど、どこがとびきりの美女やねん。会っていきなり公園でバトルなのはおバカな展開大好きなミーとしてはノープロブレムですが、へなちょこパンチは断じて許せん。なんじゃ、そのへっぴりぶりはッ!復讐に燃え、訓練を積むシーンも基本的にへっぴり腰。そして猿顔。減点ざます。スピンオフ作品が作られることに激しく疑問。コリン・ファレル演じるブルズアイだけはいいカンジで悪役を楽しんでたので、おっけ〜。デモあの眉毛は特殊メイク?濃ゆすぎ。アンドレ・アガシかと思った。デアデビルの正体を探る新聞記者役のジョー・パントリアーノ(マトリックスのサイファー役)が何故か火野正平に見えて仕方がなかったり。

盲目のデアデビルが音の反射から物の姿を捉えるレーダーセンスをなかなかうまく映像化している点などは良かったですが、いまひとつ煮え切らない展開とモッサリしたベン・アフレックの動きを補う為のワイヤーアクションやCGが観ていてバレバレで消化不良な作品デシタ。それと続編を作りたい気満々な終わり方もイヤ。
2003年/アメリカ/103分/監督:マーク・スティーヴン・ジョンソン
DAREDEVIL

「俺もブラッディな衣装が欲しいぞッ」
アイ★ラブシネマTOPに戻る