ディア・ハンター

美しい青春の日々を共に過ごしたふるさとの山、帰らぬ友を求め男はまた戦場へ旅立つ…

ベトナム戦争に赴き、心に傷を負った3人の青年の生と死を描いたマイケル・チミノ監督渾身の青春残酷映画。

主人公たちの故郷であるペンシルヴァニアの田舎町の風景はのどかで淡々と描かれています。一転、戦場では苛酷なまでの描写。戦争の悲惨さを訴えかけています。この作品はビデオで観たのですが正直、KOROは何度も目を背けてしまいました。悲惨すぎる…。有名な“ロシアン・ルーレット”のシーンもそうですが、捕虜たちが捕らえられている環境の劣悪さについビデオを止め最後まで観れるだろうかと悩んだり。

どうすることも出来ないのに一生懸命血の吹き出る頭を押さえようとするデ・ニーロ、クリストファー・ウォーケンの哀しい狂気、苦いです。

クライマックスのどうしようもないやりきれなさったら。戦争の前では健全な精神も身体もこうも脆く侵されるものなのかと考え込んでしまいました。戦争も、ましてベトナム戦争が残したアメリカへの後遺症など判らないKOROではありますが。

ロバート・デ・ニーロをはじめ、クリストファー・ウォーケンやメリル・ストリープの存在感溢れる演技は素晴らしいです。しかし、チミノ監督特有の饒舌すぎるほどの迫真性はKORO的にはつらいです。もう2度と観る勇気の湧かない作品でございます。
THE DEER HUNTER

「最近のデ・ニーロが今いちなのは彼を使いこなせる監督がいないせい?」
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