007/ドクター・ノオ

007ジェームズ・ボンドの活躍を描いた、記念すべきシリーズ第1作。アメリカの宇宙開発の妨害を図る謎の人物ドクター・ノオとの闘いを描く。

ジャマイカの英国秘密情報部支局長が何者かに射殺された。彼の任務は、ケープカナベラル基地から発射されるロケットの弾道を狂わす電波発信地を突きとめることだった。ロンドン本部は事件究明に007ことジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)を派遣する。支局長の死の原因を追っていく内にボンドは驚くべき陰謀の核心に近づき…


ヒットするか判らない1作目ということで低予算で作られたようですが、派手な仕掛けはなくてもイイ!ショーン・コネリーが美しい女性には白馬の騎士、悪いヤツには情け容赦ない007をクールに演じてます。ホテルから出かける前に侵入者がないか確かめる為に予めタンスに髪の毛貼り付けたりとか、毒蜘蛛がベッドに忍び込んで、息を潜めて毒蜘蛛が身体から離れるのを待つシーンなんて緊張感バッチリだわ。ステキ。もちろん007お得意のユーモアセンスもこの作品からすでに完成されてる模様。それと007がキングストン空港でカメラを向けられた時に帽子でさっと顔を隠すトコは何気ない描写ですが最近のシリーズではあまりというか全く見られないシーンで妙に新鮮デシタ。あ、冒頭でいきなりMにべレッタはイカン!ワルサーにしろと怒られるシーンも好き。

初代ボンド・ガールのウルスラ・アンドレスもヨカですなぁ。「ダイ・アナザー・デイ」でのハリー・ベリー登場シーンは彼女が演じるハニー登場シーンのオマージュですなぁ。しかしウルスラ・アンドレスは容姿は大変お美しいですが、お声はあまりキレイでなかったらしく彼女のみ声は吹き替えだとか。当時はまだ英語があまり得意でなかったせいもあるらしいが。あら、じゃ歌ってるシーンも吹き替え?ついでにハニーにつられて思わず一緒に歌っちゃうショーン・コネリーの素晴らしい歌声も吹き替えなのか?

ストーリーは序盤ハードボイルドタッチなのに後半ドクター・ノオの島に舞台が移ると何故か奇想天外SFチックなカンジ。一瞬、え?。まぁ原作では更に荒唐無稽な展開がありトンデモないモノが007を襲うらしい。さすがに映画ではなかった。ドクター・ノオのキャラクターもえぇ?ですが、ジョゼフ・ワイズマンの名演でドクター・ノオを冷酷かつ威圧感あるキャラクターにしており満足。冷たく抑揚のないお声がまたヨイ。

低予算で作られたB級映画の扱いの作品ですし、初主演のショーン・コネリーの演技もまだまだ堅さが感じられますが、スパイ映画の方向性を決定付けた007シリーズの1作目、やっぱり007はショーン・コネリーでなきゃ!という方は必見。
1962年/イギリス/105分/監督:テレンス・ヤング
DR. NO

「S&Wは6発だ」
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