DENGEKI

スティーヴン・セガールが「マトリックス」の製作者ジョエル・シルヴァーと組んだアクション・ムービー。

デトロイト警察21分署のボイド刑事(スティーヴン・セガール)は強引かつ手荒な捜査がお得意のナイスガイ(?)だが、護衛中の副大統領を川へ投げ込んだり、潜入捜査中の警官を取り押さえてしまったりと失策の連続。ダメ刑事の烙印を押されたボイドは転属を命じられ、犯罪無法地帯にある15分署へ。黒人警官クラーク(イザイア・ワシントン)と共に、警察保管庫からのヘロイン強奪事件の捜査にあたるが、やがて警察内部の関与という疑惑が浮かび上がり…


セガール兄貴がダメ刑事ということで降格されて交通整理してたり、転属先の美しい女上司に「アンタは性格的に問題アリよ!感情克服セミナーに通ってらっしゃい!」と命令され、ションボリしながらもセミナーに通ったりとユーモラスな兄貴をアピールしたかったようですが、全く笑えない。

ミーはいつものセガール兄貴の早すぎて逆にスローにしか見えない超技(←嫌味かよ)を観たかったのに。兄貴は強いだけじゃないんだぜ!笑いも取れるんだぜ!というのを強調したかったのか、コミカルなシーンに重きを置いてアクションシーンがかなり少なめ。BGMだけがスンバラシクうるさかったが、セガール兄貴にヒップホップは合わないと思うに5,000点。観終わった瞬間に印象が薄れたり。三歩歩いたら、すっかり内容が抜け落ちてたり。

確かに相変わらずセガール兄貴は無敵でしたよ。兄貴よりデカいプロレスラーみたいなヤツが出てきた時には、もしやセガール兄貴映画初の兄貴ボコられシーン登場か?と変な期待をしましたが、やっぱりあっという間にセガール兄貴がボコボコにしてマシタ。ちょっとは危機一髪になれヨ!たまには兄貴の焦る顔が見たいんだよ!まぁ兄貴は怒っても焦っても苦悩しても判別しがたいですが。それと製作がジョエル・シルヴァーのせいか、出演者やBGMがリーちゃまの「ロミオ・マスト・ダイ」とかぶってしまい、さらに印象薄い作品になってます。あれ?兄貴が降格されて転属した先ではびこるマフィアのボスの娘と恋仲になる話だったっけ?みたいな。…兄貴がロミオ役の映画なんて想像するだけで恐ろしいデス。ジュリエットは誰だ。クイーン・ラティファか?兄貴とどすこい女王のガチンコ対決はおいといて。

アクションのキレがいまいちというか、アップでのシーンが多くて、誤魔化してるなぁとか思ったり。いや、元々セガールのアクションはモッサリしてますケドね。否。早すぎて常人の目にはもっさり見えるだけです!(←皮肉か?)しかし、いつも大真面目にやってるのに変な作品になってしまってるトコがたまらなく愛おしいセガール映画。今回はおかしさを狙って微妙にコケてるカンジ。ダメ!セガール兄貴は大真面目で変でなくちゃ!コックなのに何故か無敵でレンジ爆弾作ったりとか、7年間も昏睡してたのに鍼治療と気合で瞬時に回復したり、めちゃめちゃ渋く登場した割に全く活躍しないまま吹っ飛んでたり、自然を大切にと大演説をぶちながら森林大爆破したり、崖を転落する列車の中で猛ダッシュしたりとか、そんなカンジで真剣に変なコトをするセガール兄貴が観たいのに。なんか違う。

そういうカンジでこの作品はセガール映画としてはなんだかなぁデシタ。
2001年/アメリカ/101分/監督:アンジェイ・バートコウィアク
EXIT WOUNDS

「エンドロールのシモネタトークもイラン」
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