無敵の帝国<キングダム>　呪いを解けるのは奴らだけ─

リーちゃまとジャッキー様の夢の競演！

現代のアメリカ、ボストン。カンフーオタクの気弱な青年ジェイソン（マイケル・アンガラーノ）は行きつけのチャイナタウンの質屋でカンフーDVDを物色していた。ふと店の奥の部屋を見るとそこにひっそりと置かれた古びた金色の棒がジェイソンの目にとまる。店の老主人オールドホップが言うには金色の棒は売り物ではなく、ある人物からの預かり物だという。だが持ち主が現れぬまま、ずっと大切に置いてあるのだと。店からの帰りにジェイソンは同級生のチンピラたちと出くわし、オールドホップの質屋を襲撃する片棒をかつぐ羽目になる。そしてチンピラの凶弾に倒れたオールドホップから元の持ち主へ返すようにと金色の棒を託されるジェイソン。しかし、ジェイソンも強盗殺人の目撃者としてチンピラどもに追い詰められ、その棒を持ったままビルの屋上から転落してしまう。

やがて目を覚ましたジェイソンが見たのは見も知らぬ人と景色。どこからどう見ても中国。なんとジェイソンは時空を越えて古代中国に飛ばされてしまっていたのだ。言葉も状況も判らぬまま、突如やってきた黒装束の兵士達に襲われるジェイソン。そんな彼の前にルー・ヤン（ジャッキー・チェン）という酔拳の達人が現われ、瞬く間に兵士達をなぎ倒す。ルー・ヤンが言うにはこの世界は今、悪のジェイド将軍（コリン・チョウ）によって支配され、大勢の人が彼の手によって惨殺されているという。世界を救うためにはジェイド将軍の呪いにより石にされてしまった孫悟空を解放するしか手立てはないと。そして金色の棒は孫悟空を解放するための如意棒でそれを持って突如、この世界に現れたジェイソンこそが孫悟空を解放し、この世に平和をもたらす導かれし者であるというのだ。

かくしてジェイソンはルー・ヤン、そして道中でジェイド軍に襲われたジェイソンの危機を救ってくれた女戦士ゴールデン・スパロウ（リュウ・イーフェイ）と共に孫悟空を解放する旅に出るが、ジェイドと同じく如意棒を狙う謎の僧侶サイレント・モンク（ジェット・リー）が一行の前に立ちはだかる。ジェイソンは孫悟空を解放する使命を果たすことが出来るのか？

え〜と。リーちゃまとジャッキー様が出てなきゃ最後まで観てないな。確実に途中退場だな。若しくは豪快に爆睡。冒頭の花果山でのアクション。なんじゃこりゃですよ。一体、何年前の映画なんだと。あんなぎこちない動きならワイヤーアクションなんかやめとけと。フツーに戦っとけと。…うわ〜ん！あんな戦いぶりが見たかったんじゃないやい！早くリーちゃまとジャッキー様の熱い競演を魅せてクレ！ストーリーとかどうでもいいんだよ！カンフーヲタのジェイソンなんかどうでもいんだよ！というかアンタはシャイア・ラブーフの弟か？妙に情けない表情が似てるじゃないか。それといっちょ前に胸毛なんか生やしてんじゃねぇよ。似合っとらん。

ジェイソンはどうでもいい！ジェイソンのフルネームがジェイソン・トリピティカスとかいう舌噛みそうな名前っつ〜のもどうでもいいッ！とにかくリーちゃまだよ！ジャッキー様だよ！早く見せろッ。あぁ生きててヨカッタ。もうジャッキー様なんていきなり酔拳ですからね！ジ〜〜〜〜ン。ひたすらウットリ。アップになると少々おじいちゃん臭が漂うが構わん。とにかくリーちゃまと早く戦ってクレ！そして待つこと数十分。キタ〜〜〜〜ッ！出た〜〜〜ッ！リーちゃまッ。ああん、リーちゃまぁ。いやん、ジャッキー様ァ。きゃぁぁ〜ッ！酔拳だよ！蟷螂拳だよ！虎拳だよ！…失禁するかとオモタ。それと「ドラゴン・キングダム」って上映時間は105分じゃなかったっけ？まだ30分くらいしか経ってないけどサイコーにホットなクライマックスを迎えたのですが？え？まだ序盤？あらヤダ。KOROちゃんたら前○だけでイッ…以下自粛。リーちゃまとジャッキー様の神聖な競演作品でエロ発言は畏れ多いわッ。砂袋に頭突きとかして修行しなおしてこい。反省。

え〜と。いやマジで2人の戦いっぷりだけ観られれば充分過ぎるほどKORO的には元が取れマシタよ。大体最後まで観なくてもエンディングは予想つくし。そりゃぁね、2人とも全盛期に比べれば衰えは隠せませんよ。出来ればノンワイヤーで戦って欲しかったですよ。しかし型の美しさは変わらず。一切のムダを廃した型。手の先にまで行き届いた緊張感。戦いというよりは美しい舞い。ママン、KOROちゃん神様はいるって思う！だってリーちゃまとジャッキー様の競演が実現したんだよ！←おおげさ

まぁストーリーはなっとらんです。ジェイド将軍は天帝が目覚めた時になんて言い訳するつもりだったんだよ。それと白髪魔女はアンタ一体なんなんなんだ。登場して開口一番、「男はいつもウソばかり」って。なんで男に恨みを持ってるのか全くもってさっぱり判りマセン。ついでにゴールデン・スパロウとの因縁も全然判りマセン。もしかしたら劇中でそれとなく語られたのかもしれんがリーちゃまとジャッキー様が同じ画面に映るだけでうっとりなのでそんな細かいことは聞いてなかったかも。いや、多分説明なかったと思う。ジェイソンの両親のことも語られてなかったし。肝心のアクションもクライマックスのジェイド将軍との戦いがリーちゃまとジャッキー様の美しい舞いを観た後なのでちっともさっぱり盛り上がらんのですよ。ついでにジャッキー様の相手はアレだし。サイレント・モンクの正体には気付かんかったケドね。あぁそういえば序盤でそんな伏線あったな。エンディングも予想通り。あ、ジェイソン。忘れてたよ。アンタが主役だったね。というか○○○○○は不老不死じゃなかったんですか？！…アレは変装か？いや、そしたら辻褄合わんしなぁ。タイムパラドックスになるのか？よくワカラン。まぁヨイ。ストーリーがクソでも2人の競演が観られれば無問題。出来れば全編、リーちゃまVSジャッキー様がヨカッタのだが。

リーちゃまとジャッキー様がひょうたんの酒を分け合って飲むシーンにじ〜〜〜ん。二匹の虎となってジェイソンを鍛えあうシーンにほわ〜〜ん。リーちゃまがジャッキー様に○○○かけるシーンで口ぽか〜〜ん。あ、リーちゃまが大口あけてバカ笑いするシーンはいや。KORO的にリーちゃまは作品中に1回しか笑っちゃいけないの。しかも声を上げて笑うのはNGなの。微かに口の端を上げてニコッ。これぞリーちゃまスマイル！黄金スマイル！よッ！永遠の爽やかハニカミ青年！なのであのバカ笑いシーンは減点ざます。

しかし。予想はしてたが、まったくもって感想になってマセン。いつものことですけど。とにかく夢の競演が実現した！それ以外、なにがあるっていうんですか。
2008年/アメリカ/105分/監督:ロブ・ミンコフ
THE FORBIDDEN KINGDOM
2008.08.06記