英国情報部にソ連の女性諜報部員タチアナ・ロマノワ(ダニエラ・ビアンキ)が亡命を求めてきた。彼女は手土産に最新式の暗号機を携えてくるという。彼女自身の希望でジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)が亡命の手助けのために派遣されることになるが…
オリエント急行内部で繰り広げられる、ロバート・ショウ扮するスペクターの殺し屋との戦いや、ヘリやボートを駆使した多彩なアクションシーン、ボンドガール歴代ナンバー1の呼び声も高いダニエラ・ビアンキの妖艶さなどエンタテイメントの要素がふんだんに盛り込まれた007シリーズの代表的作品である第2作目。
ソ連の諜報部員が亡命したいですって!お土産に最新式暗号機レクターを持ってきちゃうわ!ついでに護衛はセクシーなジェームズ・ボンドじゃなきゃイヤ!そして亡命希望の女性はかなりの美人ですヨ!…罠でないワケがない。もちろん罠ですよッ。しかもスペクターの!ソ連から最新式暗号解読機を奪ってそれを英国情報部の仕業に見せかけた上にボンドを暗殺するなどという計画を企んでたり(含むドクター・ノオの復讐)。罠とは知りつつボンドはイスタンブールへ向かいマス。だってタチアナが素晴らしくお美しいんですものッ。
冒頭のニセボンド登場シーンやオリエント急行での対決、ヘリコプターで狙われ危機一髪のボンド!など見せ場いっぱい。シリーズ最高傑作といわれるのも頷けるカンジ。割と荒唐無稽さは抑えて正攻法で攻めてます。でもストーリーよりもダニエラ・ビアンキ!ロバート・ショウの見事な殺し屋ぶりよりもダニエラ・ビアンキ!タイトルロールのベリーダンスを踊るお姉さんよりもダニエラ・ビアンキ!彼女がその後のボンドガールのイメージを決定づけたと言っても過言ではございません。ボンドが罠と知りつつも渦中に飛び込むのもムリないわ。とにかく妖艶だわ。シーツにくるまってる彼女を観れるだけで満足ですわ!「下着だ」といってボンドが黒いリボンを渡したくなるほど、黒いリボンを首に巻いた彼女はセクシーですヨッ!当時21歳だなんて信じられないッ←興奮しすぎ
まだ第2作目のせいか、ボンドが意外と女性に対して手厳しいのが逆に新鮮。おねだりする女性の手をビシッ!と叩くボンドなんて後年のロジャー・ムーアとかだったら有り得ないシーンですな。まぁその後しっかりちゃっかりイチャついたようですが。あ!マネーペニーもまだまだ若いのでボンドと絡むシーンが色っぽいワ!Mにタチアナの写真は置いて行けと言われ、ボンドがマネーペニーに写真を手渡しながら、「FROM RUSSIA WITH LOVE」と書くシーンの彼女の表情ったら!ボンドとタチアナの会話を盗み聞きする時の彼女の不機嫌とも興奮ともつかない表情もヨカですなぁ。
内容もシリーズ中、最高の出来。エンディングのマット・モンロー歌う主題歌がこれまたよろしい。タチアナの一時の恋と判っていながら、今、この瞬間を大切にしたいという心情と相まって素晴らしいデス。
1963年/イギリス/115分/監督:テレンス・ヤング
FROM RUSSIA WITH LOVE