007/死ぬのは奴らだ

21世紀に翔ける007シリーズ第8弾!アイデアも面白さもグーンとパワー・アップ!ポール・マッカートニーのラブ・テーマに乗ってニュー・ボンド華麗に登場!

3代目007にロジャー・ムーアを迎えた007シリーズ第8作目。

ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)が、ガールフレンドと楽しい時間を過ごしているところへ突然M(バーナード・リー)が訪問。Mは広大なケシ畑を所有しているにも関わらず、ブードゥー教を利用して巧みにカモフラージュしているカリブ海の小国、サンモニクの首相カナンガ(ヤフェット・コットー)を調査中だった英国情報部員3人が相次いで殺されたことをボンドに告げる。カナンガは膨大なヘロインで米国の麻薬市場を独占しようと企んでいた。

ボンドはカナンガとつながりのあるミスター・ビッグの身辺を調べる為にニューヨークへ飛び立つが、動きを察知した組織に早速襲われる。招き入れられたレストランでソリテール(ジェーン・シーモア)と名乗る美女の前へ連れ出されるボンド。彼女は無表情にタロット・カードを示し、ポンドの死を告げる。間一髪、敵の攻撃をかわし逃げるボンド。カナンガの本拠地に潜入すべく、サン・モニクへ向かうがソリテールの霊感能力によってことごとくボンドの行動は敵に筒抜けだった…


冒頭のMがボンドの自宅を訪れるシーンに笑った。慌ててコーヒーを振舞うボンドの姿がなんとも言えませんワ。しかし妙な雰囲気の作品デシタ。ハーレムにいるボンドの姿がまず異色。オカルトチックな雰囲気もかなり異色。あ、敵も異色。笑ってばかりでしゃべらないブードゥー教の司祭?のおっさんとか、やっぱりいつもニヤニヤしてだけの義手のおっさんとか。強いのか弱いのか中途半端な人ばっかり。ミスター・ビッグもなんか妙な顔だなと思ってたら○○だった。何故○○してるのか全くもって意味不明。まぁ、みなさん不気味度だけは異常に高かったデス。

2階建てバスや飛行機、モーターボートを使った追跡シーンは緊迫感ありながらも、どこかユーモラス。というか変。ワニの上をピョンピョン飛ぶボンドの姿も変。モーターボートでのチェイスシーンは最大の見せ場かと思われるのですが、妙な保安官のおっさんが絡んでくるのがイヤ。あのおっさんのノリが生理的に合わないの。今にも鼻チーン!ってしそうなおっさんがどうしようもなくイヤなの。なので全然モーターボートでのチェイスシーンは心躍らず。

ソリテール役のジェーン・シーモアが可憐でしたなぁ。ボンドが○○の彼女に「誰にでも初めはあるさ」というシーンで、あぁ、こういうのはコネリー・ボンドじゃ似合わないな、ムーア・ボンドだからこそ違和感なく観られるなと思った。

007の尻拭いをさせられるCIAのフェリックス・ライターの姿は涙なくしては観られないです。
1973年/イギリス/121分/監督:ガイ・ハミルトン
LIVE AND LET DIE

「風船カエル」
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